【金曜日の編集部】2022年4月1日/僕とレコード Vol.3

【金曜日の編集部】2022年4月1日/僕とレコード Vol.3

musit編集部による1週間の振り返りと、所属ライターが週代わりでお送りするウィークリー・コラム。

PLAYBACK

編集部・對馬より

今週のコラム担当のGosekiさんがディスクユニオンの思い出について書いていますが、実は僕自身も同じ店舗で働いていた時期がありました。Gosekiさんとは同い年(というか同学年)なのですが、ユニオンのキャリア的にはずっと先輩で、色々とお世話になったものです…。マジで感謝してます。マジで。なんだかんだ僕が在籍していた2年3ヶ月の間、一緒に働きましたね。あの場所にいなかったら、今の僕は確実に存在していないと断言できます。

しかし、今後のキャリアについてあれこれ考えた結果、僕は2021年の3月に退職しました。前向きな決断ではありましたが、実際とても寂しかったですね。そしてGosekiさんもその数ヶ月後に退職、それぞれ別の道へと歩き出したわけです。

ただ、ユニオンを去る前から既にmusitの編集部で仕事をしていた僕は、新規のライターを探すタイミングで彼を誘いました。文章を書くのが好きだというのはもちろん知っていたし、また仕事仲間としての関わりを持てるならそんなに素敵なことはないだろうと、率直に思った次第です。今となっては師従関係が逆転した感じがしなくもないですが、編集者は書き手がいないと仕事にならないので、全然偉くはないです。そういう気持ちで常にやってます。エイプリルフールじゃないです。

WEEKLY COLUMN

僕とレコード Vol.3

◯文=Goseki(Awesome &roid)

こんにちは。ライターのGosekiです。今回は久しぶりに、僕のレコードにまつわる思い出話を書いていこうと思います。

以前書いたように、ディスクユニオンのお茶の水駅前店で運命的な買い物をした僕ですが、色々な縁があって大学に行きながらその店舗でアルバイトをすることになりました。そこはディスクユニオンの中でも最大の広さで、総合ジャンルを取り扱っており、僕は邦楽とパンクのCD売り場の担当になりました。

本当はレコード売り場で働きたかったのですが、当時はまだレコードブームが起こる前でお客さんはマニアックな人ばかり、スタッフも修羅場をくぐり抜けた猛者のような人しかいなかったため、新参の学生である僕は受け入れられませんでした。希望の売り場ではありませんでしたが、好きな音楽に囲まれながら働けるということでとてもワクワクしたのを覚えています。

ここで、わかりやすいようにディスクユニオン(店舗)での仕事をざっくり説明します。主な仕事内容はレジ打ち、査定、品出しです。もちろんそれ以外にも様々な仕事がありますが、最初の数年はほとんどのスタッフはこれしかさせてもらえません(店舗や時代による…今は違うかも?)。僕はこの店舗でパンク担当として品出しをしていました。

当時のお茶の水駅前店のパンクコーナーは独特で、パンクというジャンルの中でもさらに年代ごとに細分化されており、より好みの音楽を探しやすくなっていました。分かりやすく言うと、

・70年代ガレージパンク(RamonesやThe Damnedなど)
・80年代ハードコア(Black FlagやDischargeなど。《Dischord Records》関連は別にコーナーがあった)
・90年代エモ(American FootballやThe Get Up Kids、Mineralなど)
・その他(2000年代以降のパンクや上記に該当しないジャンル)

というような具合で、パンクのブームの移り変わりを年代ごとで仕切っていました。さらに加えてSxE(ストレートエッジ)やNYハードコア、Oiパンクなど、「その他」の中でもジャンルが多岐に渡り、細分化されていました。

面白いなと思う反面、これを全て把握して特定のコーナーに品出しするのは本当に難しく、誤ったコーナーに商品を出しては毎日先輩に注意を受けていました。もともとパンクについての知識があると思っていた僕は「井の中の蛙」という言葉がぴったりで、自分の無知さを恥じ、パンクの歴史について猛勉強しました。今思えば、中学や高校でもあそこまで自分から勉強をしたことはなかったかもしれません。そのおかげもあり、今まで知らなかったジャンルの繋がりや、聴いてこなかった音楽についても知ることができ、自分の視野の狭さにも気づくことができました。

ちなみに、今はその先輩もお茶の水駅前店にはいません。先輩、今もどこかでハードコアを聴いているのでしょうか。あの時はありがとうございました。

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・過去の「僕とレコード」はこちら
・Gosekiの執筆記事はこちら

musit編集部