【インタビュー 前編】ルルネージュ・渡辺樹莉が心に抱く、‘‘弱さの中にある強さ’’とは

【インタビュー 前編】ルルネージュ・渡辺樹莉が心に抱く、‘‘弱さの中にある強さ’’とは

ルルネージュの‘‘熱血担当’’渡辺樹莉。ステージ上だけでなく、日頃から明るく活発に振る舞い、ボイストレーニングやダンス練習、加えて個人の配信も毎日欠かさず行う、自他共に認める努力家だ。
常に向上心を絶やさず、ストイックな姿勢でアイドル活動に尽力する彼女。ブログやSNS、また配信アプリで語られる言葉は、一つひとつに確かな重みを感じられる。

今回は、そんな彼女のインタビューを前後編に渡ってお届け。渡辺がアイドルを志すようになった経緯や、もうひとつの顔である‘‘シンガーソングライター’’との両立について、さらには今年6月にリリースされたソロ楽曲『7↓8↑(読み:ナナハチ)』の制作秘話など、今まで語られることのなかったエピソードの数々を掲載する。

ステージの上で見せる姿と、本当の姿。アイドルとシンガーソングライターという、似て非なる存在を一人で受け持つこと。渡辺にとっても自身初となるインタビュー、どうかじっくりと目を通して欲しい。

最初は「アパレル店員でもいいかな」と…

樹莉さん、本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

ルルネージュの渡辺樹莉です。年齢は22歳で、千葉県出身です。
家族構成は父、母、姉の4人家族です。姉は昔から好きなものが正反対で、顔も全く似てないんです(笑)。一緒に買い物へ行っても店員さんに「友達ですか?」って疑われるくらいで、喧嘩もしょっちゅうしますよ。

ルルネージュに加入するまでの経緯を教えてください。

高校3年生のときに受けた芸能オーディションがきっかけでした。その頃、周りが進学先や就職先を決めていく中で、「自分が本当にやりたいことってなんだろう?」ってずっと考えていたんですよ。小さい頃から歌手の道に憧れはあったけど、当時自分の周りに音楽をやってる人が全くいなくて…。軽音楽部もない学校だったんですよね。だから、「音楽の道に進みたい!」ともなかなか言いにくい環境で。

そのまま時間が経つにつれて、「もうアパレル店員でいいかな」と思うようになったんです。洋服は元々好きだったし。

でもやっぱり音楽の道を諦め切れなかったんですよね。当時学校に人の悪口ばかりを言うグループがいたんですけど、私はどうしてもその人たちのことを許せなくて、ある日強く言ったことがあったんです。結局次の日から無視されるようになって、憂鬱な毎日を送っていたんですけど、大好きな音楽がずっと励ましてくれたから何とか乗り越えることができて…。

3年生に上がって、アパレル業界の方とやりとりするようになったけど、それもなかなか。「自分はやっぱり、音楽で誰かを助けたいんだ」と思って、芸能オーディションに応募したんです。そのオーディションに受かったことが、結果的に自分がアイドル活動を始めるきっかけになりました。

それまでにオーディション経験はあったのでしょうか。

小学生の頃にモーニング娘。さんのオーディションを受けて、最終選考まで残ったことがあります。あとは、中学生の頃に乃木坂46さんも。私、根っからのアイドルオタクなんですよ!小さい頃に「将来の夢は?」って聞かれたら「アイドル!」って即答してたぐらい(笑)。それほど自分の中でアイドルの存在は大きかったんです。


 

‘‘アイドル=フリフリ’’じゃなくていい、と思えた瞬間

実際アイドルになってみて、それまで想像していたイメージとのギャップはありましたか?

実はアイドルとしてデビューする前、「私にファンなんかつかないんじゃないか?」って思っていたんですよ。自分のキャラクター的に。でも実際アイドルになってみたら、元々アイドルに興味のなかった人も私のことを応援してくれるようになって。そこで初めて「アイドルってフリフリだったり、ピンクばっかりの衣装じゃなくてもいいんだ」って気付いたんですよね。

ルルネージュのファンの方は、樹莉さんから見てどんなイメージ?

ルルネージュのお客さんって本当、優しさに溢れているんですよ!
初めてアイドルのライブに来た人の中には、やっぱり緊張から萎縮してしまう人もいるみたいなんですよね。せっかく扉の前まで来てくれたのに、怖くなって帰っちゃったりとか。でも、ルルネージュのお客さんは‘‘初めて来た人を見かけたら、まず声をかける’’っていうのを徹底してくれているんです。古参だからといって威張るような人もいなくて。

そんな温かみのある現場だから、「ルルネージュの現場ってなんであんなに居心地良いの?」って私たちが聞かれることもあるんですよ(笑)。

あと、チェキの受取日にはファンの方同士で飲みに行くことも多いみたいなんですよね。
皆で飲みながら「やっぱりルルネって最高だよね!」って語り合って、その日のことをTwitterに呟いているのも結構見かけます(笑)。

では、樹莉さんのファンの方は?

私のファンの方は、私が持っている‘‘音楽の熱意’’みたいな部分を感じ取ってくださっている方が多い印象です。

私はアイドルとしてデビューした当時から、シンガーソングライターと二足の草鞋で活動したいと思っていて。アイドル活動と両立しながら少しずつ歌手としても経験値を積み重ねていって、今も月に一度ライブをやる機会を持たせていただいているんですよ。だから、「こいつ、本気だな」みたいな感じで見守っていただけているんじゃないかな、と(笑)。

アイドルとシンガーソングライターの両立。実際続けてみてどうですか。

最初は、「樹莉ちゃんはシンガーソングライターのままでいた方がいいんじゃない?」っていう声の方が圧倒的に多かったんです。反対に「アイドルの方が向いてる」とは全く言われなくて。

それでも私にとって、アイドルという存在は小さな頃から憧れの対象だったし、シンガーソングライターにしてみても、表現力を伸ばすという意味では必要なことだと感じていて…。なので、どちらかを諦める気は全くなくて。

でもそうやって両立しながら活動していくにつれて、段々「両方頑張っているきりてぃが好きだよ」って言ってくださる方も増えたんですよね。だから当時、「シンガーソングライターだけで活動していた方がいい」と言っていた方は、結局アイドルとしての渡辺樹莉を見ていなかっただけなんだろうな、と今は思います。


人には「頑張ろうよ!」って前を向かせていたい

今度は、シンガーソングライターとしての樹莉さんについて聞かせてください。本格的に歌を始めたのはいつ頃からですか?

本格的に歌の練習を始めたのは、事務所に所属することが決まってからですね。学生のときから友達とカラオケに行ったり、遊びの延長で歌うことはあったんですけど…。でも、最初は発声もできないし、リズム感も全くなくて。「なんでこんなにできないんだろう」って毎日泣きながら練習していた記憶があります。

初めて人前で歌を披露したのはいつでしたか?

初めて人前で歌ったのは、当時所属していた事務所主催のイベントでした。そのイベントは、所属しているアーティストの中で選ばれた人だけが出演できるイベントだったんですけど、なぜか当時、まだギターもろくに弾けないド素人の私が選ばれてしまって。

当日までに先生の指導の下で練習する機会が何回かあったんですけど、そこで先生から「他の子は周りと差をつけようとしているのに、あなたの歌からは何も感じられないよね」って言われてしまって。イベントの日、私はトップバッターになることが決まっていたんです。自分のオリジナリティをまだ持っていなかったから。

ギターを始めた理由も、周りと差をつけられるアーティストになるためだったんです。そうやって歌もギターも少しずつ練習を重ねていくうちに、当時の先生からもライブへ誘っていただけるようになりました。

路上ライブはどこで行っていたんですか。

最初の路上ライブは船橋駅の近くでした。船橋って、都心と比べて路上ライブをやることに対して割と寛大というか…あんまり厳しくないんですよ(笑)。

ただ、やっぱり最初は誰にも立ち止まってもらえませんでした。でもめげずに回数を重ねていって、徐々に立ち止まって観てくれる方が増えて。目に見える自信がついたタイミングで「よし、そろそろ東京でも歌ってみよう」と思って、新宿や目黒でも路上ライブをするようになりました。

小さな積み重ねが今の樹莉さんを作り上げているんですね。楽曲制作はどうやって進めていますか?

私、電車の中とかお風呂の中でフレーズや歌にしたい感情が湧き上がることが多いんですよ。なので、浮かび上がったらすぐに携帯のメモ帳やボイスメモに残せるようにしてます。今いくつあるんだろう…。(携帯を見る)今、663個ありますね(笑)。

曲作りに関しては、私の場合は曲と歌詞どちらかが先になるのではなく、感情が先。「この感情を歌にしたいな」って思ったら、とりあえずギターを持ってみて、歌詞とメロディはほぼ同時進行です。歌詞は「絶対マイナスなイメージで終わらせない」っていうのを意識しながら書いています。
私自身はスーパーネガティブ人間なんですけど、人には「頑張ろうよ」って前を向かせたいんです。だから私の曲は、ただ明るい曲、ではなくて‘‘弱さの中にある強さ’’みたいな感情を歌ったものが多いかもしれないですね。

7月8日にリリースされた新曲『7↓8↑』も、前を向く勇気をもらえるような曲だと感じました。

今回の『7↓8↑』は、アイドルになってから実際に自分が経験したことを歌にしたんです。

ルルネージュに入る前のグループでは、上の方が気に入っているメンバーを他の子が引き立たせる方針だったんですよ。だけど私は他のメンバーよりも少し歌が上手いっていう理由で、気に入られている子の近くに立たせてもらえていて。

それが当時、グループに大きく関わってくださっていた方にとっては、あまり好ましく思われなかったみたいで。私はアイドルとしてその頃から真剣に取り組んでいたけど、その方に良い印象を持ってもらえないままでいるのはすごく不本意だったので、ある日直接「直せるところがあったら言ってください!」って聞きに行ったんです。そしたら、「渡辺さんは自分のことしか見えてないんじゃない?君は歌手になるのが本来の夢なのかもしれないけど、君の夢なんてどうでもいいんだよ」って突き返されてしまって…。

ルルネージュになってからはアイドルもシンガーソングライターも、自由にやらせていただけるようになったんですけど、やっぱり当時の反骨精神みたいなものは今でも大事にしたいし、人にも届けたいという想いから『7↓8↑』が生まれました。


座右の銘は「口にも出せない夢は叶わない」

コロナウイルスの蔓延により、ルルネージュも少なからず影響を受けていることと思います。この期間中、ルルネージュの中で何か変わったことはありますか?

ルルネージュは自粛期間中、週に一度配信で無観客ライブを行っていたんです。だから、パフォーマンス力はすごく上がったと思います。配信もただ続けるだけではなく、終わった後は必ず反省会を開いて、観てくださっているファンの方に最大限喜んでもらえる方法を皆で話し合ったりもしていて。

最初は慣れない試みでどこを見て歌えばいいのか分からなかったり、表情が不自然になってしまったりもしたんですけど、コロナの前にファンの方が撮ってくださったライブ映像を見返して‘‘本当に嬉しいとき、楽しいときの表情’’を研究していったんですよ。そしたら徐々に画面の向こうにいる方を楽しませられるようになったので、グループ全体として表現力の向上は実感していますね。

樹莉さんにとって、ルルネージュはどんな存在ですか?

私にとってルルネージュは、自分を高めてくれる場所。基本的に、シンガーソングライターやアイドルに関わらず、ライブで共演する方たちは皆ライバルだと思っているんですよ。もちろん仲良くしてくださる方もいるんですけど、それでも完全な友達ではないというか。

だけど、ルルネージュのメンバーはそんな中で唯一味方でいてくれて、かつライバルでもいてくれる存在。私一人だったらきっと、悩みや不安があっても抱え込んじゃっていると思んですけど、ルルネージュはメンバー同士が支え合い、高め合いながら活動できているんです。

ありがとうございます。では最後に、今後の目標について聞かせてください。

やっぱり、今よりも大きなステージでライブがしたいです。それこそ東京ドームとか、日本武道館とか。でもそれは‘‘ただその場に立ちたいから’’ではなくて、本当にそれぐらいの規模の人数を幸せにしたいっていう気持ちからで。

私、座右の銘が「口にも出せない夢は叶わない」なんですけど、その言葉は私が大好きなUVERworldのTAKUYA∞さんのもので。もしかしたらダメかもしれない、って考えてしまう自分がいるからこそ、言葉にして有言実行するしかない状況をいつも作るようにしています。
だから私はこの先も、熱量を下げることはないですし、むしろ増え続けていく一方だと思えるんです。なので、これからも常に上を向き続ける渡辺樹莉を見ていて欲しい!ファンの方と互いに熱量を与えあえる関係でいられたらいいな、と思います。

 

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渡辺樹莉

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musit編集部