弾き語りが秀逸なアーティストは誰だ?

弾き語りが秀逸なアーティストは誰だ?

僕がアコースティック・ギターを弾いている理由は、弾き語りをするためと言っても過言ではありません。
もちろん誰かの伴奏をすることもありますが、自分でアコギを弾きながら歌う方が好きです。

弾き語りは、表現力がもっとも必要とされるパフォーマンス。
人を惹き付ける演奏をするには、相当な技量が必要です。

弾き語りを極めるには、様々なアーティストが行う弾き語りの研究が欠かせません。
そこで今回は、アコギとピアノにフォーカスして、筆者が弾き語りが秀逸だと感じるアーティストを独自の視点で選んでいきたいと思います。

弾き語りが秀逸なアーティスト:アコギ編

まずは、アコギでの弾き語りが秀逸なアーティストをご紹介します。

アコースティック・ギターは、ピアノに比べ何かと制限の多い楽器。
ですがプロの弾き語りには、アコギに無限の可能性を感じさせます。

秦基博

「鋼とガラスでできた歌声」というキャッチコピーでデビューした秦基博。
人前でパフォーマンスを披露するときは、必ずと言っていいほどアコギを抱えて歌います。

そんな彼のアコギの演奏は、秦基博の最大の魅力である「歌」が最大限に引き立つように、ボリューム調整と、リズムキープにこだわっている点が特徴的です。

また、彼の楽曲はシンプルな構成のものが多いため、しっとりしたアルペジオからジャカジャカとしたストローク曲まで、幅広く練習できます。
僕自身、彼の楽曲の中でも人気の高い「僕らをつなぐもの」でアルペジオの練習をしていました。

秦基博がメインで利用しているアコギは、1960年代のGibson(ギブソン)の「J-45」。
マウントされてあるピックアップは、L.R.Baggs(エルアールバックス)の「Anthem」で、ピエゾとマイクの両方から音を拾い、配分もある程度変更できる優良モデルです。

アコギの音にこだわるアーティストの多くが、エルアールバックスのAnthemを自身のアコースティック・ギターに搭載しているとも言われています。

 

玉置浩二

日本で最も歌唱力が高いと言われているアーティスト、玉置浩二。
バンドやオーケストラをバックに歌うことも多い彼ですが、アコギ1本でのパフォーマンスも圧巻の一言です。

玉置浩二の弾き語りは、彼自身の持つ圧倒的な歌唱力を邪魔しないよう、ギターの演奏が強固な土台。
さらに、歌のフェイクに呼応するかのようにギターの演奏にもアクセントを入れるため、最初から最後までリスナーの心を離しません。

彼の歌は決してキーが高いわけではなく、ギターコードも比較的簡単。
ですが誰がどのように演奏しても、玉置浩二のような弾き語りは真似できないでしょう。

玉置浩二が使用しているギターは、Martin(マーティン)の「D-28」や「D-45」、Gibsonの「Country Western」など。
以前は、既に生産中止されているバスカリーノ製のギターを使用していましたが、近年ではあまり使用していないようです。

 

森山直太朗

独特かつユーモラスな世界観で、長年に渡り人々を魅了するアーティストが森山直太朗。

始まりは井の頭公園での弾き語りだったということから、ライブでもしばしばギターを抱えて弾き語りを行ってます。

森山直太朗のギターの演奏は、シンプルながらも所々にハンマリングやプリング・オフを入れているのが特徴的(特にコードC押弦時の4弦2フレットのハンマリングがよく使われています)。
アルペジオとストローク、どちらのレベルも高く、美しい歌声の裏でアコギの心地良い音が寄り添うように鳴るのが特徴的。

CD音源ではピアノやストリングスが入っているような楽曲を、アコギの弾き語りで披露することも。楽曲とはまた違った魅力が感じられ、つい聴き惚れてしまいます。

主に使用しているギターは、マーティンの「D-45 K2」という、
トップ、サイド、バックの全てにハワイアンコアが使用されている限定モデル。

ほかにもマーティンの「OOO-42」や、Gibson「LG-1」などを使用しているようです。

 

福山雅治

アーティストとしての活動に留まらず、俳優や写真家など幅広く活躍する福山雅治。
音楽面でもヴォーカルやギターの演奏だけでなく、作詞/作曲などもこなし、まさにマルチプレイヤーです。

福山雅治の弾き語りは所々でテクニカルな演奏をしているのがポイントでしょう。
またピックを使ってアルペジオをすることで、一音一音がはっきりと聴こえ、指弾きとは異なった魅力があります。

そして何より、歌と演奏の安定感が抜群。
これは、かつて放送されていたラジオ番組『魂のリクエスト(通称:魂リク)』で毎週、生で弾き語りをされていたという積み重ねの背景があるからでしょう(ちなみに『魂リク』は、弾き語りカバーアルバムのタイトルにもなりました)。
歌のキーはあまり高くないので、弾き語りでのアコギの演奏技術をさらに上げたい場合は、福山雅治の楽曲を練習するのがおすすめ。
特に「泣いたりしないで」や「milk tea」は弾けるようになるとちょっぴり感動するはずです。

また福山雅治は、ミュージシャンの中でも屈指のギター好き。これまで使用してきたアコギの種類は数え切れないほどあるといいます。

竹原ピストル

ミュージシャンだけでなく、俳優としても幅広く活躍する竹原ピストル。
アコギでの弾き語りには、多くの人々がきっと圧倒されることでしょう。

僕は「Amazing Grace」に独自の解釈による和訳詞を付けて歌唱していたのを1度目撃したことがあるのですが、ただただ釘付けになって演奏を聴いていました。それほど圧倒され、かつ衝撃的だったのです。

竹原ピストルの歌声はハスキーで男臭い声量がありながらも、決して力んだものではなく、高音域はむしろソフトでまろやかな面もあります(僕はそれを「優しい雄叫び」と呼んでいます)。

一方でアコギの演奏は、ピックを使って一音一音をしっかり鳴らしていくタイプ。歌声と上手に合わさり、他者には真似できない迫力を生み出している点が特徴的です。

 

織田哲郎

ZARDや相川七瀬など、数々のアーティストを手掛けた作曲家、またプロデューサーとしても有名な織田哲郎。

ギターのテクニックにおいても一流で、織田哲郎ほどかっこよく弾き語りできる人を僕は知りません。

ピッキングを用いたストロークから、指弾きのアルペジオまでどれをとっても完璧。
そしてしゃがれたダンディな歌声は僕の憧れです。

 

弾き語りが秀逸なアーティスト:ピアノ編

楽器の頂点に立つ存在であるピアノ。
ピアノの弾き語りはただ弾けるだけでなく、歌もかなり上手くないと成立しません。

そんなピアノでの弾き語りが卓越しているアーティストを、今回は2人ご紹介します。

EXILE ATSUSHI

デビュー以来、約20年に渡ってEXILEのヴォーカルを務めるATSUSHI。
2020年時点で、EXILE第1章のメンバーでEXILEとして実際にステージに立っているのはATSUSHIだけです。

ATSUSHIは幼少の頃からクラシックピアノに触れているため、ピアノによる弾き語りを時折披露しています。

いや、あれだけ歌唱力があって、かつピアノも弾けるって反則では?
彼の弾き語りを聴いていると、もう本当にうっとりします。

藤原聡(Official髭男dism)

Official髭男dismのフロントマンである藤原聡。
これまた幼い頃からピアノを習っていたということで、多くのライブで鍵盤を弾きながらパフォーマンスを行っています。

特徴的なのは、しっとりしたバラード曲だけでなく、ノリノリのアップテンポでもピアノを弾いているという点。
加えて、一度聴いたら忘れらないあのハイトーンヴォイスですよ。
彼の正確なピッチは、ピアノで鍛えられた耳の影響が大きいのでしょう。

まとめ

アコギだけでなくピアノでの弾き語りが秀逸なアーティストをご紹介しましたが、やはり僕の趣味に偏ってしまいました…。

ですが、どれも僕が自信を持っておすすめしたい弾き語りのアーティストばかり。
まだ聴いたことがない方はもちろん、「これからアコギの弾き語りを極めたい!」という方は、是非今回ご紹介したアーティストの弾き語り動画を観て、その魅力を全身で感じていただきたいです。

あなたは誰の弾き語りが好きですか?

小林だいさく