唯一無二の弾き語り!秦 基博の魅力と所有するアコギを解説

唯一無二の弾き語り!秦 基博の魅力と所有するアコギを解説

「アコギの弾き語りを練習したいけれども、誰を参考にすればいいか分からない」
「簡単なコードは抑えられるようになったから次のステップに行きたい」
このように考えている方におすすめしたいアーティストが『秦 基博(はた もとひろ)』です。

秦 基博の魅力は、なんといってもアコースティックギターによる弾き語り。
弾き語りを練習するなら彼の楽曲が本当におすすめです。

2021年3月には、弾き語りアルバム『evergreen2』のリリースも控えている秦 基博。
今回は、秦 基博の魅力や彼の弾き語りに対するこだわり、使用しているアコギなどを解説します。

秦 基博とはどんな人物?

秦 基博は、オフィスーガスタに所属するシンガーソングライターで、歌唱やアコギの演奏だけでなく、作詞や作曲も全て自らが行っています。

2004年1月にミニアルバム『オレンジの背景の赤い静物』でインディーズデビューしたあと、2006年11月に1stシングル『シンクロ』でメジャーデビューしました。

メジャーデビュー後も順調にキャリアを重ね、2014年に映画『STAND BY ME ドラえもん』の主題歌となった『ひまわりの約束』が大ヒットし、人気を不動のものとします。

その後に発表された楽曲も、映画やドラマ、CMなど数々のタイアップがついているため、日常生活で秦 基博の歌声を耳にする機会はきっと多いはずです。

2020年には、新型コロナウイルスの感染拡大によって多くのアーティストがライブを中止する中、無観客ライブ『Hata Motohiro Live at F.A.D YOKOHAMA 2020』を開催。

今日も、多くの人に歌を届けるべく、精力的に活動を続けています。

鋼と硝子(ガラス)でできた声

秦 基博の特徴は、“鋼と硝子でできた声”といわれる、繊細かつ伸びやかな歌声。
一度その歌声を聴けば、二度と忘れることはないでしょう。

中音域はハスキーで、かすれていますが、高音域は突き抜けるような歌声であり、聴く者を圧倒します。

もちろん、楽曲自体も彼の歌声が生かされるようなキーで制作されており、秦 基博以上に秦 基博の楽曲を上手く歌唱できる人はいません。

秦 基博の弾き語りに対するこだわり

※出典:秦 基博 Official YouTube Channel

秦 基博は、デビュー当時からアコースティックギターで弾き語りをするスタイルを貫いています。自身最大の魅力である“歌”が引き立つように、ボリューム調整とリズムキープにこだわってアコギを演奏するのが特徴的です。

あなたも秦 基博が歌っている姿といわれれば、アコギを抱えてスタンドマイクの前に立って歌唱している場面を想像するのではないでしょうか?

秦 基博がアコースティックギターの弾き語りを中心とする理由は、音楽を始めたきっかけが、お兄様のアコギに触れたことだったためでした。アコギを使って音楽を奏でることが自然だったので、それが今日でも続いているそうです。

秦 基博は、アコースティックを中心とした楽器の生演奏のみで行うライブ『GREEN MIND』を自身のライフワークとしています。『GREEN MIND』では、アコギだけでなく、エレキギターやループマシンなども使用されており、さまざまな演奏が堪能できるため、観客は最後まで飽きません。

アーティストとしての活動を終了する日まで、アコギを抱えて弾き語りをするスタイルが崩れることはないでしょう。

また、秦 基博の楽曲は、アコギの基本的なコードを押さえられる人が少し練習をすれば音源通りに弾けるほどの難易度です。アコギで簡単な楽曲を弾けるようになった人や、少し変わったプレイをしたい方には、秦 基博の楽曲にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

珠玉の一枚『evergreen』

秦 基博の弾き語りを十分に堪能できるアルバムといえば、2014年10月に発売された弾き語りベストアルバム『evergreen』です。このアルバムは『ひまわりの約束』や『鱗(うろこ)』『アイ』など、秦基博の主要な楽曲たちが全てアコギの弾き語りで演奏されています。

歌声とアコギの音色、そしてレコーディングの空気感などが詰まっており、彼の歌唱力だけでなく巧みな演奏や高い表現力が存分に味わえるアルバムです。

ベストアルバムといえば、CDと同じ音源で収録してほしいと願う人がほとんどではないでしょうか?
そんな方にこそ、ぜひ『evergreen』を聴いていただきたいです。

さまざまな音が混ざり合い、ミックスされた音源を聴くのも良いですが、弾き語りのように一音一音がしっかりと耳に届く音源を聴くのも、また違った魅力があります。

そんな中、2021年3月17日に、弾き語りベスト第二弾『evergreen2』がリリースされる予定です。
Disc1には、24thシングル『泣き笑いのエピソード』までのシングル曲。
Disc2には、これまでのカップリング曲やアルバム曲などから、ファンによる投票で選ばれた楽曲達が収録されます。

セレクトされた楽曲が、どのような弾き語りアレンジで収録されているのでしょうか。
新たな珠玉の一枚となるであろう『evergreen2』の発売が、とても待ち遠しいです。

秦 基博が所有するアコギたち

秦 基博は、主に『Gibson』のアコギを使用しています。

Gibsonのアコギといえば、ほとんどが『トップ:シトカ・スプルース』『サイド・バック:マホガニー』の組み合わせです。
Martinのアコギが発する優等生ともいえるきれいな音とは違った、荒っぽい音がGibsonアコギの特徴。

では、秦 基博は具体的にどのようなアコギを持っているのでしょうか?
秦 基博が使用しているアコギを、一つずつ紹介していきます。

Gibson J-45

秦 基博がデビュー当時からメインで使用しているのが、1966年製のGibson J-45。

レコーディングやライブ、テレビ出演時など、ほぼ常にこのアコギを抱えているため、彼の代名詞であると言っても過言ではありません。

色はフェイデッド・チェリー・サンバーストですが、塗装が薄くなってきていることから、すでにナチュラルに近い色へと変わっています。

ビンテージに限らずJ-45といえば、個体差が激しいアコギとして有名です。
しかし秦 基博が所有する個体は、ピックを使ったストロークから、指引きでのアルペジオまでこなす万能機。本人曰く、手放すことを考えると怖いくらいの存在だそうです。

2021年2月現在、マウントされているピックアップは、L.R.BaggsのAnthemです。
Anthemは、ピエゾとマイクの両方から音を拾い、配分もある程度変更できる優れたモデルで、秦 基博に限らず非常に多くのミュージシャンが所有するアコギに搭載しています。

Gibson J-50

Gibson J-50は、J-45のトップをナチュラルカラーにしたモデルです。

アコギのボディのトップをナチュラルカラーにするためには、木目がキレイに出ている木材を使用しなければなりません。
そのためJ-50は、J-45よりも良い木材が使われているといわれています。

秦 基博が所有するJ-50は、1968年ごろに制作されたと思われるもので、ピックガードに“Gibson”の文字が刻印されているのが特徴的。あまりにも生音が良すぎて、ピックアップを仕込むのを諦めたそうです。
よってこのJ-50は、主にレコーディング用として活躍しています。

僕も同じモデルが欲しいのですが、なかなか良い値段がするだけでなく、市場にあまり出回らないため、半ばあきらめております。

Gibson Southern Jumbo(サザンジャンボ)

サザンジャンボは、J-45の上位機種として発表されたアコギで、指板やヘッドに施された独特なインレイが特徴的です。

秦 基博の所有するサザンジャンボは、1968〜1969年ごろに製造されたものと思われる個体。
通常のサザンジャンボやJ-45とは異なって、HummingbirdやDoveと同じくスクエアショルダーの大型なボディが特徴的です。

使用する頻度の多いJ-45の負担を減らすために、主にライブ用のアコギとして使用されています。

Gibson ES-335

ES-335は、正確にはアコギではなく“セミアコースティックギター”(通称セミアコ)といわれる、エレキギターの一種です。

秦 基博は、弾き語りツアー『GREEN MIND』で、ほぼ必ずエレキギターでの弾き語りを披露しています。その際によく使用されるのが、ES-335です。

特にES-335で演奏される『プール』(2ndシングル『鱗』のカップリング)を聴いたときは、あまりの幻想的な雰囲気に弾き語りの概念を覆されました。

日頃からアコギを弾いている人で、エレキギターも弾いてみたいと考えている人には、Gibson ES-335がおすすめです。

Maton Custom Shop EBG808

最後にご紹介したい秦 基博の愛機は、Gibsonではなく『Maton』というメーカーのアコギです。

Matonは、オーストラリアにあるアコギメーカー。
秦 基博が、J-45やサザンジャンボの他に、即戦力として活躍が期待できる現行品のアコギを探していたところ、たどり着いたのが、Matonのアコギ『EBG808』でした。

EBG808の特徴は、サイドとバックに使用されているオーストラリアン・ブラックウッドと、標準搭載されたピックアップ『Maton APMIC』です。

メーカーによって開発/チューニングされたピックアップが搭載されているため、ライブでの音鳴りは抜群なのだとか。

僕がいつかライブ用のアコギを買うときがきたら、真っ先に候補にしたい機種です。

まとめ

秦 基博の弾き語りは、音楽を愛する人にとっての理想であり憧れです。

秦 基博と同じ音域が出せたとしても、同じアコギを持っていたとしても、彼のようには歌えないでしょう。

彼の楽曲をCD音源でしか聴いたことがないという方は、ぜひ弾き語りの音源も聴いてみてください。

イラスト提供:鮭いくら

小林だいさく