君に魅せられたI’m a butterfly──大人になった私が転がり落ちた「ジャニーズ」という沼

君に魅せられたI’m a butterfly──大人になった私が転がり落ちた「ジャニーズ」という沼

‘‘約束するよ、チャンカパーナ!’’

ニッコニコ笑顔の増田貴久に、私は恋をした。それからというものの、NEWSを始め、Sexy ZoneやKAT-TUNなどの楽曲を好んで聴くようになり、ファンクラブ会員にもなった。部屋の壁にはうちわも飾られている。

10代の私に伝えたい。24歳の私は、ジャニーズ沼に転がり落ちているよ、と。おそらく信じないだろうけど。

流行を知らない幼少期の私と「ジャニーズ」の関係

流行に疎い子供だった。というのは、両親が「流行」というものに対してあまり興味を示さなかったため、バラエティもお笑い番組もほとんど家では流れなかったことが大きい。たまに観る番組といえばNHK。だからCMもあまり知らない。(どの家庭でも多かれ少なかれそうだと思うが、)「親が好きじゃないもの」にはほとんど触れずに育った、ということになる。

インターネットに触れるようになってからは、自分で情報収集をしてトレンドを把握するようになっていったが、学生時代はそれなりに苦労した。特に中学生の頃は、世間的にAKB48や関ジャニ∞らが盛り上がりを見せており、どのグループの誰が好きか、なんていうのは挨拶のように交わされる話題だったのだ。

そんな思春期を過ごしていたから、子供の頃はジャニーズ文化に触れる機会はほぼなかったと言ってもいい。2005年に公開されたドラマ『花より男子』の主演が井上真央と松本潤で、主題歌が嵐の曲だったということをつい最近ようやく知ったくらいには。

ジャニーズとの出会い、転がり落ちた沼

社会人になり、一人暮らしを始めて自由度が上がった私は、新たな土地で新たな交友関係を築くようになった。すると、自身の世界が自然と広がり始めて、親が興味を示さなかったものに触れることも多くなった。

友人の影響でK-POPやヒップホップを愛聴するようになったり、アニメを積極的に観るようになったりする日々の中で、私はNEWSに出会う。

なぜ流していたのか、今はもう覚えていないが、色んな歌番組を切り貼りして作られた「チャンカパーナ」の動画。それがきっかけだった。冒頭にも書いたように、ニコニコとした表情を浮かべながら、歌って踊る増田貴久に胸が高なった。そこから転がるようにして、私はジャニーズの沼へと落ちていったのだった。

さて、なぜ「NEWS」ではなく「ジャニーズ」の沼に落ちた、と書くのか。それは、1つのグループを好きになると「必然と」と言っても差し支えのないくらいほかのグループも知ることになるからだ。

昨年12月30日に行われた『Johnny’s Festival』や、毎年大晦日に放送される特番『Jonny’s Countdown』、そのほかにも、歌番組やバラエティなど、ジャニーズが出演する番組は日常的に各局で放送されている。好きなグループやメンバーが出ているから観る。すると、ほかのグループやメンバーも出演しており、意識して観ていなくても曲が耳に入る、どんな人たちなのか知る…という訳である。

そんな風にしてジャニーズないしNEWSの虜になった私は、NEWSのみならずSexy Zoneのファンクラブに入会し、今月末にはKAT-TUNのライブへ足を運ぶまでに成長(?)したのであった。

楽曲の面で少し言及すると、Sexy Zoneの6thアルバム『PAGES』に収録されている本楽曲は、メンバーである中島健人が主演を努めた日本テレビ系土曜ドラマ『ドロ刑-警視庁捜査三課-』の主題歌であり、男女の駆け引きを描いた一筋縄ではいかないラブソングとなっている。癖のあるメロディと疾走感が特徴的な耳心地の良い楽曲で、サビの一糸乱れぬ美しいユニゾンでは、グループとしての飛躍と成長を感じさせる。

また、本楽曲のPVは同アルバムに収録されている「すっぴんKISS」と繋がっており、謎めいた女性を追う刑事5人組、という寸劇仕立てとなっているのが面白い。

NEWSの26thシングルである「チンチャうまっか」は、遊び心を目一杯爆発させたハイテンション・アッパーソング。「チンチャ」=「本当に」、「うまっか」=「美味しい」、つまり「本当に美味しい」という意味のタイトルを冠した本楽曲には、全部で15か国語の「美味しい」というフレーズが登場する。

長いキャリアを持っていながら、今もなお少年のようなあどけなさを見せてくれる、そんな可愛らしいメンバーの姿が垣間見えるPVからも目が離せない。

最後は、昨年3月にリリースされたKAT-TUNの「Roar」。「Roar」は「咆哮」という意味で、雨の日に聴きたくなるような、しっとりとしたサウンドの本楽曲のタイトルとしては少々意外性を覚える。

しかし、よく歌詞をひもといてみると、流れ行く運命に抗おうとする姿や、生きて行くことの苦しみを叫んでいる情景が目に浮かび、心の奥底の激しさを歌った曲なのだということがわかる。ラストに向かって激しさと凄みを増す歌声に魅せられる、重厚な一曲。

何歳になっても、何を好きになっても「悪い」ものなどはどこにもなくて

何歳になっても、何を好きになっても、自由なのだ。周囲に極端な迷惑をかけてしまう場合を除いて、自分の趣味や嗜好について他人にどうこう言われる筋合いなど、どこにもない。

「ジャニオタ」、または「ジャニーズ」それ自体を毛嫌いしている人もいるかもしれない。嫌いなら嫌いでもいい。しかしそれは、人が好きなものを、好きだと言っている人の目の前で貶していい理由にはならない。

ジャニーズを含めた多くのアイドルが、私の人間的成長を促してくれた。ジャニーズ文化に触れることで、こんなにも視野が広がり、自らの思考を押し広げてくれる分岐となるとは思わなかった。「大人になった私が、ジャニーズを好きになってもいい」。そんな当たり前のことに気づいたのは、恥ずかしながら、今まで触れてこなかった存在に、ふとした出来事から惹かれていったからだ。本当に恥ずかしながら、である

3月29日にリリースされるKAT-TUNの新アルバム『Honey』は、各種音楽配信サービスで配信予定。リード曲は今までのKAT-TUNとはまた雰囲気の異なる一曲となっており、新たな一面を見せてくれている。

沢山の音楽が溢れているこの世の中で、知らない世界に触れる機会があるのなら触れてみて損はない、と思う。好きなものが多いことは楽しい。少なくとも私は、「ジャニーズ」に出会えたことでそう思えた。月末に予定している、KAT-TUNのライブ。そこでまた彼らの新たな魅力に触れ、底知らずの沼に嬉々としながら身体を沈ませていくのだろう。

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Honey

鮭いくら