アコギのスタンダード!マーティン「D-28」の特徴を解説します!
はじめまして!musit「アコギ」担当のだいさくです!
今回は、アコギの中でもスタンダード中のスタンダードである「martin D-28」について紹介します。
「良いギターが欲しいけどどれを買えば良いかわからない」
そんな方には、D-28がおすすめです!
ちなみに僕も一時期所有していましたが、最高のギターでした!
まさに名機!アコギの中のアコギ「D-28とは」
D-28は、1931年に製造開始されて以来、現在でも販売され続けている歴史の古いモデルです。
今日では、数えきれないほどのアコースティックギターが世界中で販売されていますが、そのほとんどがこのD-28を参考に製造されています。
ところで、あなたは”アコースティックギター”と聞くとどんな形を想像しますか??
おそらくこんな形を想像するのではないでしょうか。

※画像引用:MARTIN CLUB JAPAN
そう、これがD-28!
過度な装飾がなくとてもシンプルな形をしており、誰が見てもアコギとわかる見た目をしています。
どんな場面にも溶け込めるので、ロックやポップス、フォークなどジャンルを問わずに利用できるギターなのです。
そして、サウンドは絶品!
プロのミュージシャンにも愛好家が多く、以下のような国内外の名だたるアーティストに利用されてきました。
桜井和寿(Mr.Children)
秦基博
坂崎幸之助(THE ALFEE)
ジョンレノン
ポールマッカートニー
エリック・クラプトン など
D-28は「あらゆる音楽で良い音を奏でるためだけに生まれた、ギターの優等生!」であるといえますね!
メーカーは「マーティン(martin)」
D-28を販売するのは、マーティンというアメリカにあるギターメーカー。
創業は1833年で、もうすぐ創業200年を迎えようとしている老舗ギターメーカーです。
もう1つの有名アコギメーカーである「Gibson(ギブソン)」との違いは、エレキギターを販売せずアコースティックギターのみに注力している点。
アコギの生音の良さを追求し続ける一方で、エレアコ(アンプにつなげるアコースティックギター)も精力的に開発しています。
「伝統」を大事にしつつ、時代に沿って「進化」を続けているギターメーカーといえますね。
D-28の特徴
ここでは、D-28の特徴について詳しく解説していきます。
低音が響き上品かつ豪快なサウンド
D-28のサウンドは「低音が響き奥深く煌びやかかつ音量が大きい」という特徴があります。
フィンガーピッキングのアルペジオでは1音1音がとても綺麗に響き、ストロークでかき鳴らすとまとまりのある豪快な音を奏でることができます。
低音が響く理由は、Dシリーズに分類される大柄なボディ。Dとは「ドレッドノート」の頭文字で、同名のイギリス製巨大戦艦が名前の由来です。
「000(トリプルオー)」や「OM(オーケストラモデル)」といった他のマーティンのモデルと比べてボディが大柄なため、低音が響きます(思わず6弦ばっかり弾いていたくなるほど)。
また、D-28には以下の材が利用されています。
トップ:シトカ・スプルース
サイド・バック:インディアン・ローズウッド
ネック:セレクトハードウッド(14フレットのネックジョイント)
指板:エボニー
上記の構成は、新品で買える高級ギターの多くが採用しているとてもスタンダードなもの。
この構成に、マーティン独自の製法が加わることで、奥深く上品で煌びやかなサウンドになるのです。
価格帯
D-28の現在のメーカー希望販売価格は、41〜42万円と高額です。
しかし実際は、新品であれば34万円程度で販売されており、中古品は20万円台で十分購入できます。
以前は、新品でも20万円台後半で入手できたのですが、為替相場の影響により価格が高騰してしまいました(泣)
ちなみにヴィンテージのD-28は、100万円を超えるものもあります。
サイドとバックの材に、現在では輸出が制限されているブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)が使用されているからです。
2017年にモデルチェンジ
D-28は2017年に大幅なモデルチェンジが行われており、見た目や作りが大きく変更されました。
主な変更点は以下の通り。
トップのスプルースにエイジングトナーが施され黄色みがかった色になった
ブレーシングと呼ばれる内部の作りが変更
ネックの幅が太くなり厚みが薄くなっている(Modified Low Oval)
糸巻き(ペグ)がオープン・ギア・チューナーに変更
ピックガードの色が黒からべっ甲に変更
見た目は、ヴィンテージのD-28に近づいた一方で、ブレーシングやネックには最新技術が利用されています。
サウンドは、より柔らかく豊かになり音量もUP!
まさに「伝統」と「進化」という、マーティンの特徴を体現した1本となりました。
D-28のバリエーション、兄弟たち
D-28には、いくつかバリエーションや兄弟機が存在するため、紹介していきます。
HD-28
HD-28とは、D-28のトップ材周辺にヘリボーンといわれる装飾が施された兄弟機です。
さらに内部の作りも違うため、D-28に比べてシャリ〜ンとした倍音豊かなサウンドが特徴です。
また、ネックの形状が特殊でよりヴィンテージの仕様に近い「HD-28V」や、高性能なピックアップシステムを搭載した「HD-28E RETRO」などがあります。
D-45
D-45は、Dシリーズの中でも最高級の材を使用して組み上げられた、マーティン最高のギターです。
見た目が豪華なだけでなく、音色も間違いなく最高級。
誰もが一度は所有を憧れるこのギターの新品価格は、なんと100万円オーバー!!
私もこのギターを所有し弾く姿を、何度妄想したかわかりません・・・・
D-18
D-18は、サイドとボディにマホガニーが使われているギターです。
甘い中音域が特徴で、ジャキジャキとしたコードストロークを楽しめます。
ちなみに、Gibsonのアコギのほとんどにマホガニーが使われています。
D-35
D-35は、バックのインディアンローズウッドが3ピースになっているのが特徴です。
2ピースのD-28と比べて、軽快なサウンドをしています。
違いは裏面にあるため、表からからみるとD-28との違いは全くわかりません!(笑)
D-41
D-41は、D-28にD-45のような豪華な装飾を施したモデルです。
サウンドは他の兄弟機と違って、D-28とあまり差がないため「D-45には手が届かないけど、あのルックスに憧れる・・・!」という方におすすめできます。
あなたもD-28を弾いてみよう!
D-28は、大抵のギターショップで販売されているため、手軽に試奏できます。
ここまでさまざま特徴を紹介してきましたが、実際に弾いてみるのが1番!
ぜひ一度手に取り、ご自身の耳でそのサウンドを確かめてみてください!
小林だいさく
