【インタビュー/後編】LYSMのメンバーそれぞれが胸に秘めた、ツアーファイナルへの想いと「これから」
5人組ガールズ・ユニット、LYSMのインタビュー。後編では、LYSMの各メンバーそれぞれの一面と、今後の展望について焦点を当てながら展開していく。
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インタビュー/文=すなくじら
写真/編集=翳目
全然違う5人だからこそ生み出せる「リズム」がある
──LYSMさんのそれぞれの強みとか、特徴ってなんですか?
遠峯:自分で言うのもアレなんですけど、私は一応歌担当として「歌柱」っていう風に呼んでもらっています。リズムの歌を引っ張っていけるように、と意識してますね。
一宮:私は生誕の時とか、グッズのイラストを担当していることが多くて。あと空気を読めない一面がムードメーカーになってる部分もあると思います。笑 でも、そろそろちゃんと空気を読んでいきたいなと思っています!笑
天辺、月城、久遠:そのままがいいよ!
──えまさんは、イラスト制作は昔から好きだったんですか?
一宮:昔から好きで、 デジタルイラストで描いてます。でも最初オーディションに受かった時は社長に言ってなかったんですよ。活動していく中である時社長に言ったら、「(グッズのイラスト制作とか)やりなよ」って言ってくださって、こうして色々任せてもらってます。りんちゃんの生誕祭の時のトートも描いたんですよ。
天辺:これです!(トートバッグを掲げる)
一宮:やっぱりメンバーのイラストは私が一番上手いと思ってます。誰よりも近くで見ているので。
月城:私はダンスですかね! シンクロをやってた時に、ジャンルとしては一般的にアイドルが踊るようなヒップホップとかではないんですけど、ジャズダンスに近いダンスをセットで習う機会があって。そこでダンスの基礎はできたかなって感じです。
──リトグリ(Little Glee Monster)の話でもダンス注目してましたね! もしかして、体柔らかいんですか?
月城:まあ、それなりには柔らかいです…(照れ笑い)。
遠峯:いやいや! 本当にめっちゃすごいです。足が前にあったのに、横を通ってさらに最後後ろに行くみたいな動きができたりするんですよ。せいなは振りの覚えが正確で、私たちが分かんなくなった時もちゃんと教えてくれるんです。自主練の時の先生です!
──雑技団並みの身体能力、頼もしいですね。りんかさんはどうですか?
天辺:はい! りんはLYSMの可愛い担当です♡
──か、可愛い……。ザ・アイドルですね。
天辺:あとはゲームがすごい好きなので、パソコンに強いですね! LYSMのYouTubeに上がってる動画の編集とかしてます。
──皆さんそれぞれスペック高すぎません? 最後にまりあさん、お伺いしてもよろしいでしょうか?
久遠:私はもう完全に「存在そのもの」が強みです。笑
一同:(拍手)
一宮:本当にそう。まりぴの強みは魂。
遠峯:一言の重みがすごいし、いるだけでファビュラス。セクシーで華があるよね。
「この世で一番美味しい牛丼」を皆で食べた日のこと
──ここまでライブの話が中心だったと思うんですけど、MVや動画撮影時のエピソードって何かあったりしますか?
一宮:一番良いのあるじゃん(せいなを見ながら)。
月城:あー……あれか(目を伏せる)。
──これは、せいなさん何かありそうですね。笑
一宮:緊張は皆してたんですけど、せいなが一番緊張してたんです。最初に個人撮影がパパッとあったんですけど、せいなはあかりんの個人撮影を見てる間に既に緊張ヤバいなあって感じで。それでいざ個人撮影始まります! ってなっても、「あれ? 始まんなくない?」って思ってカメラ覗いたら……泣いてて。笑
月城:改めて言われると恥ずかしい…。笑
遠峯:でもそのカットが使われたんです。 めっちゃ目が潤んでて良いショットだったよね!
天辺:「泣いたあとです!」みたいな、超良いショットだった! メイキングでもちゃんと泣いてる部分が収まってるんですよ。
遠峯:あとは夜から始まって朝方にかけての撮影だったので、もちろん眠気もあったんですけど、深夜テンションでの撮影ではありましたね。22時から朝の4時までかかりました。夜明けてたもんね、朝方は皆ちょっと顔が死んでて。笑
一宮:終わってから社長が牛丼奢ってくださって、皆ですき家で朝日浴びながら牛丼食べたんですよ。この世で一番美味しい牛丼でした!
久遠:牛丼ってとこがまた良くない? 車にいる時から、「私牛丼食べたいんだよね〜」って言ってたから余計に。笑
天辺:始まる前から言ってたんだ。笑
──まりあさんの提案で牛丼! 青春ですね。MV公開後の感想はどうでした?
一宮:感慨深かったですね。もうあとこれ本当に自分なのかな? みたいな。知り合いにも動画のリンクたくさん送りましたし、めっちゃ自分の写りも良くて、スクショしまくりました。笑
天辺:そのMV公開と同じタイミングで私たちメンバーの顔も公開されて、観てくれるかな? みたいなドキドキ感もありましたね。
「好きをもらうんじゃなくて、私たちが愛をあげる」っていう気持ちでライブをしたい
──では、11月5日に控えているツアーファイナル(※取材は10月下旬に実施)への意気込みをお願いします!
一宮:たくさんの人に観てほしい! っていう気持ちがまず一番にあります。ただ、自分的にはまだまだ現状に満足ができてないので、楽しい気持ちとは裏腹にもっと良いライブがしたい、LYSMならできるって思う自分もいて。だからこそ今までのLYSMを更新して、今回のツアーファイナルではもう伝説みたいな、あとから振り返った時に「あのライブに行けて良かったな」って思ってもらえるようなライブにしたいと思います!
月城:正直なことを言うと、下北沢でデビューライブをした時は未経験でステージに立つのに慣れてなくて、緊張してしまったんですよね。あの時上手くいかなかったなっていう所もたくさんあったので、また同じ下北沢の舞台に立てるからこそ、デビューライブでで上手くできなかったことも上書きして、ファイナルでは全て出し尽くしたいと思います!
天辺:同じくデビューライブの時はすごく緊張してて、その時のライブを超えたいっていうのは大前提です。あと、私はこの5人の中で唯一、生誕祭を経験していて、その時に本当にこの5人でライブできることが嬉しいなって思ったんですね。だから、「この日にLYSMを選んでくれてありがとう、この5人を選んでくれてありがとう」っていう気持ちをファンの方に伝えたいです。
遠峯:約2ヶ月半の中でもかなり成長できてるんじゃないかな? っていうのはメンバーそれぞれ感じていることだとは思うので、 まずはその成果を発揮したいです。実はデビューライブはワンマンだったんですけど、今回は対バンということで、個人的には正直悔しさはあります。自分たちだけではまだ(シャングリラの)キャパシティを埋められないっていうことだと思うので…。でも、だからこそ対バンのアイドルさんお目当てで来たファンの方たちも虜にできるぐらいに最高のライブをしてやろうと思います!
一同:おお〜!! (拍手)
久遠:え、私このあと?
天辺:かませ!!
一宮:まりぴならできるでしょ。
久遠:LYSMはまだ始まったばっかりで、正直至らない点もまだまだ多いと思います。でも、コロナ禍だからできること、LYSMだからできることが絶対にあると思っていて。 そして何より、LYSMはこの5人じゃないといけないって思ってます。デビューライブの時にファンの方にも言ったんですけど、 私はこの5人ならどんな壁でも、どんな上り坂でも登りきれる、ぶっ壊せると本気で思ってます。だからこのまま誰一人足を止めることなく、真っすぐ前を向いて、下北沢シャングリラのライブを成功させます! そしてまた次のスタートから、ファンの方と一緒にどんどん次へと繋いで行けるように頑張っていきます。

──頼もしいリーダーですね。最後に、これから出会うファンの方に向けて一言お願いします!
一宮:LYSMのテーマは「愛」なんですよ。 「love you so much」、つまりたくさんの愛をあなたにあげますっていうのがテーマなので、それと同じように好きをもらうんじゃなくて「私たちが愛をあげる!」っていう気持ちでライブをしていきます。絶対に幸せにします!
天辺:LYSMはどんどん成長していきますよ。これから先1秒でも遅く知ったら、もっと早く知っておけばよかったって絶対後悔すると思います。だから、気になったらすぐに会いに来て下さい!
遠峯:LYSMはこれから絶対に大きくなるグループなので、今からライブに来て損はないと思います! ついてきてください!
月城:一人ひとり個性が全然違う5人が集まってるので、あなたの推しが絶対に見つかります! だから絶対に会いに来てください!
久遠:見つかりに行く努力はするので、そこで待っていてください。皆さんがLYSMと運命的な出会いをしてくれるのを私たちも待っています!
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自身も一介のアイドルオタクとして、都内ライブハウスを中心に現場に足を運ぶ中でコロナの影響をひしひしと感じている。アイドルに興味のない者から見ると奇怪な儀式にすらみえるオタクのMIX、特典会と呼ばれるチェキの撮影会をはじめ、いわばアイドルとオタクが共に作り上げる「アイドル現場」にとってコロナの残した爪痕は小さなものではなかった。
コロナ禍を迎える前のライブ環境に対して「LYSMはまだライブで声出してもらったことないので、憧れはあります」と語るメンバーの言葉を耳にした時、歯痒さを感じた。それはLYSMというグループが、天真爛漫で可憐な少女たちの必死な努力が積み重なって完成された場所であることを痛いほどに感じたからだ。インタビュアーとして以前に、1人のアイドルオタクとして「こんなにも魅力あるグループがまだコロナ禍の抜けきらない環境でライブをせざるを得ないこと」に対するやり場のない気持ちが募る。
しかし私の杞憂も他所に、彼女たちはしっかりと前を見据え「コロナ禍だからできること、LYSMだからできること」に向き合っていくと強い想いを語ってくれた。女子高を彷彿とさせる和気藹々としたやりとりが続くと思えば、ファンの前に立つアイドルとしての格言が飛び交ったりと、コロコロと表情が変わる彼女たちから一瞬たりとも目が離せなくなるようなひとときであった。
間違いない。彼女たちは既に手にしている。それは5人が目指す景色への切符であり、そこからさらに先へと繋がる扉への鍵でもある。「love you so much」という言葉のもと、私たちはこれからもLYSMからたくさんの愛の花束を受け取ることになるだろう。常に前進し続ける彼女たちの華々しい青春の物語は、愛と輝きに溢れた未来へと続いているに違いない。
PROFILE
LYSM
2021年7月7日に始動した5人組のガールズユニット。LYSMの由来は「Love you so much」。既に4作のデジタルシングルをリリースしており、11月5日には下北沢シャングリラにて、共演にONE BY ONEと美味しい曖昧を迎えたツアーファイナルを成功させた。
LYSM「ネオンで花束を」
LIVE
2022年1月16日(土) 大阪BEYOND
2022年1月23日(日) 名古屋ell.SIZE
2022年2月06日(日) 下北沢シャングリラ
SNS
LYSM:https://lit.link/lysmlysmlysm
天辺りんか:https://lit.link/lysmrinka
一宮えま:https://lit.link/lysmema
遠峯あかり:https://lit.link/lysmakarin
月城せいな:https://lit.link/lysmseina
久遠まりあ:https://lit.link/lysmmaria
すなくじら
