【インタビュー】ミームトーキョーが東阪ツアー『MEMETIC DAYBREAK』で経た、「ミームらしさ」の追求の旅路

【インタビュー】ミームトーキョーが東阪ツアー『MEMETIC DAYBREAK』で経た、「ミームらしさ」の追求の旅路

前身のmeme tokyo.から新たなメンバーを加え、2021年にメジャーデビューを果たした6人組ユニット、ミームトーキョー。4月17日に恵比寿LIQUIDROOM、5月4日に大阪・OSAKA MUSEにて東阪ツアー『MEMETIC DAYBREAK』を開催し、大成功を収めた。7月31日には、ミームトーキョー結成3周年記念単独公演『三六東京』(ミームトーキョー)が新宿ReNYで開催することが決定し、ますますこれからの活躍に注目が集まっている。

今回のインタビューではメジャーデビュー直後から現在に至るまでのチームの変遷を追いながら、新曲「アニモア」に付随するエピソードや『MEMETIC DAYBREAK』で彼女たちが表現した、今現在のミームトーキョーの姿について深く掘り下げていく。

※なお、取材は4月17日の東京ワンマンの翌日に実施(韓国在住のSOLIはリモートにて参加、RITOはスケジュール都合のため欠席)。公演へ足を運んだ人は当日のパフォーマンスを思い出しつつ、その裏で彼女たちが掲げていた目標や想いを照らし合わせながら読み進めていただけたら幸いである。

取材=すなくじら、翳目
写真/編集=翳目

メジャーデビューからの変化とそれぞれの想い

──まずはそれぞれの自己紹介からお願いします。


MITSUKI:ミームトーキョーのMITSUKIです。紫色担当です。


MEW:ミームトーキョーのMEWです。白色担当です。


SAE:ミームトーキョーのSAEです。赤色担当です。


NENE:ミームトーキョーのNENEです。オレンジ担当です。

SOLI:ミームトーキョーのSOLIです。黄色担当です。

▲韓国在住のSOLIは現地からリモートにて参加


──早速ですが、ミームトーキョーの「ミーム」の意味について、どなたかご説明をお願いします。


SOLI:ミームは「皆に何か伝える」というニュアンスの言葉です。妹グループとしてでんぱさん(でんぱ組.inc)から伝えてもらった遺伝子もあるし、「ミームトーキョーをこれから世界に伝えていく」という意味も込めています。



──ミームトーキョーは2021年7月に現体制になったんですよね。2周年記念のワンマンライブでMITSUKIさんとNENEさんが加入しましたが、それぞれの第一印象は?


MEW:まずみつきち(MITSUKI)は、全身黒でカッコいい女が来たなって思いました。全然喋んないクールな人。でも蓋を開けてみたら、わんこだった。笑


──MITSUKIさんのそのクールさは意識して醸し出していたんですか?

MITSUKI:意識は全くしてないです…。笑 その日の服が全身黒で、モードっぽい短めの黒髪ボブだったから見た目のせいでクールに思われちゃったのかも。

私からすると皆の方が怖かったです。ミームトーキョーのことは元々知ってたから「YouTubeの人たちだ!」っていう緊張もあって、むしろ震えてました。笑 
RITOさんが気を遣って、一番最初に話かけてくれた記憶があります。

▲MITSUKI(写真左)、MEW(写真右)

──
確かに全身黒はインパクトありますね…。笑 MITSUKIさんは当時高校生で様々な可能性や選択肢がある中だったと思いますが、アイドル以外に考えていた選択肢はありますか?

MITSUKI:元々お洋服が好きで、上京して服飾の学校に通いながら、小さい頃から続けているダンスもやりたいと考えてました。「踊れる専門学生」になろうかと。笑 それか、元々小学生にダンスを教えてたことがあるので、沖縄に残って(ダンスの)インストラクターになろうとも思ってました。



──アイドルっていう職業も一つ大きな道として、ダンスに繋がるキャリアですよね。普段どんなジャンルのお洋服を着るんですか?

MITSUKI:なんでも着ます! でも基本的には原色を使った服が好きで。今日もめっちゃ原色の主張が強め(の私服)です。


──SAEさんはお2人が加入した時に印象的だったことはありますか?


SAE:NENEちゃんが当時ド派手なピンクの髪の毛で、初めて会うタイプの子だなって思ってたら「あんま喋らない感じですかね?(クールな口調でNENEを真似ながら)」って言われました。笑正直内心かなりビビってたんです。笑 

一同:爆笑

▲SAE(写真左)、NENE(写真右)

SAE:でも仲良くなったら優しくて…、良いギャルでしたね。


MITSUKI:それは分かる! NENEちゃんとは共通の知り合いがいて、元々存在は知ってたんです。ただ、頭の中の「NENE」と目の前のギャルが初めて見た時は一致してなくて。あとでこっそりインスタで調べて、「NENEじゃん!」ってなりました。
笑

──NENEさんはその時の記憶は?


NENE:正直あんまりないです…。でも補足すると「メンバーと(実際に)会って入るかどうかを決めてください」って言われたので、聞けることは全部聞くつもりでした。プロデューサーさんから「あんま喋らない子たちだから」とは聞いていて、会ってみたら「確かに喋らんな」と。笑 全員緊張してる中で私も手探りで会話してたら、かえって怖がられちゃいました。笑



──SOLIさんは?


SOLI:私が挨拶した時には、既に皆ちょっと仲良くなってて。個人的には、「とんでもない2人が入ってきたぞ」って思ってました。元々ミームトーキョーには大人っぽい空気があったけど、それがグッと明るくなって…全体的に犬っぽくなりましたね。



──なかなか皆さんにとっては衝撃的な新メンバーの加入だったんですね。既存メンバーのMEWさん、SAEさん、SOLIさんはメジャーデビューの前後で心境的に変わったことは?


MEW:メジャーデビューはかなりサラッと伝えられたんです。だから、知った時には全然順応してなかった気持ちが、いざメジャーデビューを経て現実味を帯びたというか、「期待に応えよう!」っていう気持ちになりました。

でも実は私、レコーディングの時に(メジャーデビュー曲「THE STRUGGLE IS REAL」を手掛けた)GigaさんとTeddyLoidさんにディレクターの山岸さんが「(ミームトーキョーが)メジャーデビューするんですけど……」って言ってたのを小耳に挟んじゃって。笑 その後皆が集まってメジャーデビューの発表があったんですけど、内心「知ってた!」って思ってました。
 



──SAEさんは、加入してからスピード感があるメジャーデビューだったと思うのですが、その辺りはご自身でどう感じてますか?


SAE:加入するタイミングで教えられたので、「私、メジャーデビューするグループに入るんだ」とびっくりしました。実際入ってからメジャーデビューを発表するまで、本当に半年弱ぐらいであっという間だったんです。だから前後の変化っていうのはオリジナル・メンバーよりはあまり実感として少ないんですが、メジャーデビューしたあとはライブの反響が増えた感覚を持てて嬉しかったです。


──SOLIさんはメジャーデビューについて何か思ったことはありましたか?

SOLI:正直言うと、インディーズとメジャーの違いは、まだ自分の中で明確な定義はないんです。でも、自分はメジャーデビューしてステージに立つアイドルグループの一員なんだぞっていう自覚は常に持っていないといけないな、とは思ってます。


──ありがとうございます。SOLIさんは現在
韓国在住ですが、ミームトーキョーというグループとしての活動を展開していく中で、距離がありながらも存在感を強く認識させるアプローチの仕方がすごく独特だなと感じていて。実態的な距離があるからこそ、ミームトーキョーを客観的に見られる唯一のメンバーだからこそ自信がある部分を聞かせていただきたいです。

SOLI:私は元々日本のアイドルが好きで、アイドルオタクでした。だから沢山のアイドルを見てきた上で思うんですけど、日本や韓国に限らず全世界的から見てミームトーキョーは普通のアイドルとは全然違うと思います。特に海外では、ミームのコンセプトは現代っぽくて本当に人気が出ると思う。素晴らしいアイドルになると絶対に確信してます!

──皆さんは逆にSOLIさんと一緒に活動していて、SOLIさんがいるからこそ魅せられるミームらしさみたいなものって感じることはありますか?


MITSUKI:MVの合成が良い意味でサイバーパンクみたいなヴァーチャル感を生んでいて、それがミームの世界観とマッチしてMVの良さを引き立ててくれてるなって思います。

SAE:そうそう! あとはSOLIちゃんがMVに韓国語の字幕を付けてくれるんです。ワールドワイドな活動の仕方がメンバー発信でできるっていうのはやっぱり強みですよね。実際、海外の方からのコメントも多いので、SOLIちゃんの字幕は本当にありがたい。

▲最新曲「アニモア」もSOLIによる韓国語字幕が付けられている

──言葉の壁を越えて伝える、SOLIさんだからこそできることだと思います。言葉といえば、レギュラー番組『ミームトーキョーのナウいヤングラジオ』も言葉で伝える試みの一つですよね。女子校みたいなワイワイした空気がラジオでは印象的ですが、楽屋では結構ラジオで垣間見えるようなわちゃわちゃした感じですか?


MITSUKI:ラジオは皆抑えてる方じゃない?笑


NENE:うん。抑えてないと聴き取れない。笑


──ステージとはまた違った表情を窺えるのが面白いですよね。ラジオで注目してほしい部分を是非教えてほしいです。

NENE:ラジオの放送が週の真ん中、水曜日なんです。だから月、火……って来て「まだ水曜だ…」って時に、ラジオ聴いてあと2日ぐらい頑張ろうかなって思ってもらえるようになれたらいいなというか。ダークで重い内容じゃなくて、楽しい雰囲気を目指してます。でも別に特別意識している訳でもなく、皆が集まると面白くなっちゃう節はあるね。笑


──今後こういうことをラジオの中でやりたいとかってありますか?


NENE:公開収録はやりたいです! まだゲストを招いて…とかもしてないので、
ファンの方に呼んでほしい人を募って、OKが出たら来てもらうみたいな……本当にやりたい!


ワンマン前日は2時間置きに目が覚めました

──昨日行われたワンマンライブ『MEMETIC DAYBREAK』は本当に圧巻のパフォーマンスでした。まだ現実味を帯びていない部分もあるかと思いますが、昨日の公演を終えて皆さんそれぞれの感想を聞かせてください。


MITSUKI:私は前日から緊張してて、お腹壊しましたね。笑お披露目の時よりも緊張したかもしれないです…。自分がある程度グループに馴染んできたからこそのプレッシャーもあるし、皆で一生懸命作ってきたものに対して自分が失敗したらどうしよう…っていう不安もあって。

でも当日のリハーサルの時に、「今日は皆で頑張ろう!」って空気があって。お互いに背中を支え合ってる実感と安心がありました。いざステージに立つと、ペンライトがあんなにいっぱい光ってる景色を初めて見て、本当に圧倒されました…! 最初の「THE STRUGGLE IS REAL」で1列になって待ってるところでちょっと泣きそうになったんですけど、「違うんだ、泣くんじゃなくて見せるんだ!」って堪えるのに必死でしたね。



──MEWさんはどうですか?


MEW:このライブまでに皆で話し合った内容も含めて、自分の中のテーマとしては「藻掻いた上でライブをしたい」っていうのを決めてたんです。今回の東京ワンマンまでレッスンの量が半端じゃなくて…、ダンスも2日で覚えるみたいな感じで。

私は周りに比べるとダンスがあんまり得意じゃないんですけど、今回はダンスの面でまず一つ藻掻くことができたなって思ってますもちろん、ただ藻掻くだけじゃなくて、実際のライブはすごく楽しんでやれましたよ! 藻掻いた分の成長をファンの方にも見せられたかなって。顔をちゃんと上げて、お客さんの顔も全員見ることができたんじゃないかなって思ってます。


──東京ワンマンの自分に点数を付けるとしたら何点ですか?

MEW:え〜! 100万点で!!笑

──最高のパフォーマンスでしたし、100点満点以上でもおかしくないです。SAEさん、NENEさんはいかがでしょう?

SAE:
東京ワンマンは特に、ファンの方から楽しみって言う声が沢山届いてて。その期待を嬉しく感じるのと同時に、応えられるかが不安で…。私も前日は2時間置きに目が覚めました。やっと眠れた〜と思ったら、ライブで失敗する夢を見たりして。笑でも実際やってみたらすごく楽しくて、「リキッドルームでライブしてるんだ…!」って改めて思いました。お客さんも楽しかったって言ってくれて。だけどその分、自分の中ではもっとできたのにって反省する部分もあって、全然100点ではなかったんです。

楽しさと感情が爆発しすぎてコントロールが利かなくなっちゃったとか…色々反省点もあった分、大阪公演では東京ワンマン以上のものを見せられるように頑張ろうと思いました。


NENE:MEWちゃんが言ってた通り、今回のワンマンは本当にギチギチのスケジュールだったんです。正直、あと一ヶ月あったらもっと良いものができただろうな、とも思ってて。だけどそんな中でもベストを尽くせたんじゃないかな。


このメンバーは、きっと何かあっても助けてくれるだろうし、何やっても許してくれるっていう安心感があるんです。来てくれてる人もミームトーキョーが大好きだから、何やっても大丈夫だろうなって。案の定楽しかったし、これからもっと見届けてくれる方が増えていく未来がはっきり見えたんです。だから、大阪ではさらに大きい目標が見えるようなステージにしたいって思います!


──SOLIさんは東京ワンマンについて、メンバーに伝えたいことはありますか。


SOLI:
東京ワンマン、最高だったらしいですね。皆が私にレポってくれたよね。本当にお疲れ様です…!

MEW:SOLIちゃんの影ナレ、本当に安心した…。


MITSUKI:泣きそうになったもんね。笑


──SOLIさんの影ナレの時にも既に沢山の黄色のペンライトが見えて、愛に溢れた現場だなと心から思いました。今回のライブは「時間を意識して組んだセットリストになっている」との話がありましたが、セトリについて話し合った内容をもう少し深く聞いてもいいですか?


SAE:最初、実は全然違うセトリだったんです。でもそこから、皆でもうちょっと工夫したセトリを考えようってなって。話し合いの中でそれぞれに思う曲の解釈を話し合って、楽曲ごとに分析したんです。この曲を一言で表したらこんな感じだよねってまとめていく中で「時間順に並べたら面白くなるんじゃない?」ってアイデアが出てきて。

MEW:時計順に並べるために、本当に時計書いたよね! 旅の栞みたいに「何時、ドンキ前集合」ぐらいまで細かく考えてました。笑


ジャンルレスな音楽性に潜むミームトーキョーの「核」とは

──複数の楽曲性を持っていることがミームトーキョーさんの魅力の一つのように感じていますが、それぞれに触れてきた音楽を教えてください。


MITSUKI:私は元々アイドルが好きで、原点は小学生の頃にハマったももいろクローバーZです。中学生の頃はWACKが好きで。あと、小さい頃からダンスをやってたので、身近にヒップホップの音楽がある環境でしたね。

最近は(「アニモア」を提供した)ウ山あまねさん、長谷川白紙さん、(レーベルメイトでもある)諭吉佳作/menさんとか…。シンガーソングライターのa子さんもよく聴いてます!

──ミームトーキョーの楽曲と近しいフィールドの音楽を聴いてきたっていう感じですね。


MEW:私は友達に自分のプレイリストを見せると「全然ジャンル固まってないよね」って言われるぐらい幅広く聴いてるかもしれないです。笑 自分が好きだと思ったものはとりあえずダウンロードするようにしてて。だから特定のジャンルが好きっていうのも絞れないんですけど…、強いて言うならバンドサウンドが好きですね。


SAE:私は中高生くらいの頃まではアイドルソングばかり聴いてましたね。小学生の時からAKBに始まり、ずっとアイドルが好きだったのと、ニコニコ動画から派生してボカロをとにかく聴いていました。高校生、大学生ぐらいになってからは、邦ロックとK-POPをメインに聴いています。


──なるほど。
NENEさんはご自身の楽曲に80〜90年代のソウルやR&Bからの影響を感じられますが…?

NENE:はい、 
私は80年代から2000年にかけてのR&Bが好みです。
自分が大人になった気持ちになれるんです。元々背伸びをした都会の女性に憧れがあるのも大きいのかも…。それが自身の曲にも投影されているっていう部分はありますね。


──NENEさんは元々シンガーソングライターのご経験もあると伺っているのですが、シンガーソングライターとアイドルの違いはなんだと思いますか?
 また、最終的にはどちらかを中心に活動したい、という目標もあればお聞きしたいです。

NENE:大きな違いはないと思います。私自身の最終的なゴールに、何か楽しいことを皆でできたらいいよねっていう漠然としたものがあるんですけど、そこへ辿り着くためのツールが音楽であるだけ。シンガーソングライターとアイドルは、ジャンルがただ違うだけだと思っていて。

音楽の中にも、これは好きだな、これはあんまりやりたくないっていうのが自分の中にあって、フィーリングが合うならやる。やってみよう、続けてみようって広げていく。だから基本は似たものだと思います。強いて言えば、アイドルは自分勝手にできないというか……。アイドルは、皆が求める像になる。だけど、アーティストは自分のやりたいことを突き進んでいきますよね。職業としてどちらになりたいとかは特になくて、「今日この音楽を聴けて、生きててよかった」って沢山の人に思ってもらえるパフォーマンスができる環境にあればどっちでも良いのかなと思います。


──SOLIさんはどんな音楽を聴いてましたか?


SOLI
:私はバンドシーンの曲をメインで聴いていました。正直、元々はミームトーキョーの楽曲みたいな曲は全然聴いてなかったかな…。笑 でも自分が(アイドルとして)歌うようになって、積極的に聴き始めたら完全にハマりました! 最近はバンドとミームトーキョーの楽曲の系統の曲を両方聴いています。


──皆さんそれぞれに全然違う背景があって、だからこそジャンルに囚われないミームトーキョーらしさっていうのが一つ構築できる要素のように思います。ウ山あまねさんが提供している新曲「アニモア」についても、これから邁進していくぞっていう気概を感じるような曲でした。「アニモア」のMV撮影で印象に残っているエピソードはありますか?

NENE:ダンスが段違いに難しかった! 

今まではまだアイドルっぽい振り付けだったんですけど、(「アニモア」の振り付けを担当した)Team‘‘S’’さんの振り付けがいかつすぎて、ほんとに踊るのかな? って。笑 一回パパッと全体の振り付けを入れたんですけど、実際MVではサビしか踊りませんでしたね。笑


MITSUKI:私のパートで言えば、撮影の日がありえないくらい寒くて。MEWちゃんと朝早く屋上で撮ったんですけど、寒すぎて唇が紫になるかと思いました。雨もちょっと降ってきてて。


SAE:私は(ラストの)渋谷を全力ダッシュしたシーンが印象に残っていますね。
信号が変わる度に何回も渋谷をガチで走ってて。撮影してくれる方も雨の中一緒に走ってくれて…、撮影とはいえ本当に申し訳なかった。笑


MEW:はい! 私、面白い話あります!!

MITSUKI:えっ、何だろ。

MEW:テレビを私が……。

一同:あー! あれね!(爆笑)

──なんでしょう…?

MEW:テレビを私がポンってしたら、割れるシーンがあるんです。最初バットで「このテレビ壊して」って言われたんですけど、思いっ切りやっても全く割れなくて。でもRITOさんはすごかったよね。バッド持ったら空気が変わったんですよ。笑RITOさんはマネキン相手にやってたんですけど、マネキンが壊れたんです。

MITSUKI:周りも謎の沈黙の空気できてたね。笑 一発撮りだから、RITOさんも多分すごい緊張したんだと思う…。


──最後は疲れも相まってなのか、皆さんすごく清々しい顔で渋谷を駆け抜けてましたよね。ツアーのタイトル『MEMETIC DAYBREAK』は「夜明け」を意味する言葉ですが、今回のワンマンは全体のコンセプトに対してどんな風に見せたいと考えていましたか?


MITSUKI:ダンスが上手い、歌が上手いとか表面的なものじゃなくて……なんて言ったらいいんだ……SAE! 
ヘルプ!笑

SAE:えっ、私……? うまく言えるかな。笑パフォーマンスを通して、自分たちの考えや信条みたいな内面に寄った部分をファンの方に届けたいと思ってました。
ダンスや歌っていうパフォーマンスそのものではなくて、その先を見て欲しい…こういうこと?

MITSUKI:そんな感じです。笑

──SAEさん、ありがとうございます。見えない部分が自然とオーディエンスの間で感じ取れるっていうのもライブの醍醐味ですよね。次は「アニモア」のカップリング「OVERNIGHT」のお話をさせていただきたいと思います。今回、NENEさんがラップのリリックをご自身で書いてるとのことですが、インスピレーションはどこから湧いてきてるのかなと。

NENE:基本的にまずトラックを作って、メロディを固めて歌詞を書くっていうのが私の作り方です。その上で今回は「ミームトーキョーらしく」が一つの鍵となっていて…そもそも「ミームっぽさ」とは何かを考える機会があって。

メンバーのそれぞれが自分の好きな世界や考えてることがあって、それを話しているうちに出てきたワードをヒントにしてます。例えば今回の曲で言うと「モバイルバッテリー」とか。「OVERNIGHT」は「皆で遊びに行く」っていうのがテーマにあって、メンバーで夜遊びに行ったらどうなるのかなって想像したりもしました。


──ミームトーキョーならではの夜遊びの世界、ワクワクしますね。ここに沿った話ではあるんですけど、作曲やトラックメイクはいつから始められたのですか?

NENE:
本格的に始めたのは高校卒業して、3年くらいたった辺りですかね。ピアノがあんまり上手じゃなくて、コードとか専門知識は曖昧だったんですけど…、ピアノって鍵盤を叩けば鳴るじゃないですか? それを宅録で作っていって。

「歌って踊れる子」ってアイドルの世界には山程いるから、この中でオーディションを勝ち抜くためにはどうしたらいいのかを考えていました。自分を唯一無二の存在にするには、「0から1で作る力」が必要なんじゃないかなと思ったので…。その一つが曲作りでした。


──今ではミームトーキョー
の武器として光っている力ですね。「OVERNIGHT」に関連して、振り付けはカミヤサキさんが担当されていますが、元同じ事務所のMEWさんは初めて知った時どう思いましたか?

MEW:もちろん嬉しかったです! ただサキさんとは元BiSという共通点はあるんですけど、実際に(所属していた)時期は被ってなくて。しっかり喋ったことがあるのはイベントの時だけだったので、どういう感じで会おうか正直悩んでた部分もありました…。けど実際に会ったらめちゃめちゃフレンドリーな感じで来てくれて優しくて、感激でした!


SAE:カミヤさんと会う日、皆ソワソワしてたよね。笑


──それこそ、MITSUKIさんはさっきWACKがお好きって言ってましたよね?

MITSUKI:そうです! だから本当に嬉しかったです。


MEW:カミヤさんの振り付けは、お客さんを巻き込んで楽しませようとしてくれる振りが多いなって以前から思ってたので、それが楽しみでした。


NENE:歌詞も踏まえて全部振り付けをしてくれて、ミームの曲もめっちゃ聴いてくれてて…。今までにないフリでしたね。


「ミームらしさ」はまだ模索中かもしれないけれど

──今回のライブMCの中で、メンバー全員で話し合いを重ねてきた、というお話があったと思うのですが、もう少し具体的に掘り下げるとどういった内容だったのでしょうか。


NENE:具体的には
まず、それぞれどうしてアイドルになろうと思ったのかってところから話をしました。ゴールを擦り合わせるというよりは、皆が望むゴールへの途中過程はそれぞれ少しずつ違うから、その形を確かめようって感じです。もちろん現状に不安が全くないといえば嘘にはなるし、ミームらしさはまだ模索中かもしれないけれど、「良いパフォーマンスをファンの人に見せたい」っていう強い気持ちは皆共通してましたね。


──そうだったんですね。ではなぜアイドルになったのか、それぞれ詳しく教えてください。


MITSUKI:私はMITSUKIっていう存在を色んな人に知ってほしいと思ってアイドルになりました。なんでもない高校生だったんですけど、もっと広い世界で沢山の人と出会ってみたくて…。楽しいことを常に追い求めたい気持ちが原点です。


MEW:私は高校3年生になるタイミングで、このまま普通の進路を歩んでも自分がしたいことじゃないなって思った時に(アイドルの)オーディションがあって。そのまま「よし、受けちゃおう」って思ってこの業界に入って、今に至ります。笑


SAE:さっきの音楽の話と重複する部分もあるんですけど、ずっと幼い頃からアイドルが好きで。自分が上手くいかなかったとき、アイドルの存在が励みになってました。だから、人生に大きな影響を与えてくれる存在を見てるうちに「自分もそっち側になりたいな」と思うようになりました。歌とダンスも好きでしたし。

NENE:プロデュースしてる人たちとかが面白そうなことをやってるなと思って、実際出会ってみたら「面白そう、もっと喋りたい!」って踏み込んでいって今に至ります。
根底は私も楽しいことがしたい気持ちが大きいですね。

SOLI:
元々私もアイドルが好きで、歌うのも好きだったので、アイドルになりたかったんです。ただ、正直ミームトーキョーのオーディションを受けたのは、でんぱさんのオタクを頑張ってた時期だったので「頑張ったらメンバーに認知されるのでは?」という下心はありました。笑でも、もし(オーディションに)落ちても良い人生経験になるって前向きに思ってたから…受かってびっくりしましたね。


圧倒的な夜明けの光を見せたいなって思います


──ありがとうございます。大成功の東京ワンマンを経て、大阪に向けた意気込みをそれぞれお願いします。


MITSUKI:東京ワンマンより良いライブにするのは大前提! あとは大阪で初めてミームトーキョーを観る人に、一発でハマってほしい。そんなパフォーマンスをした上で、自分がファンの人たちよりも一番楽しみたいです。負けない気持ちでいきます。


MEW:今回のツアーのタイトルは「夜明け」じゃないですか。だから、ミームトーキョーをこれから追いかけて行ったら大きな舞台まで連れてってくれるかもしれない。そういう圧倒的な夜明けの光を見せたいなって思います。


SAE:東京ワンマンでもっとできるって思ったものを、大阪で見せたいです。初めて大阪でワンマンをするからこそ、ミームトーキョーの爪痕を残したいですね。

NENE:これは新曲の「SweetDream」に込めている想いにも繋がるんですけど、「(大阪ワンマンのステージを見て)ヤバいの見てしまったな」って感じられる瞬間に是非立ち会って欲しい。



──SOLIさんからメンバーの皆さんに向けてのメッセージはありますか?


SOLI:頑張ってね♡

一同:可愛い〜!!!

──では、最後にこれからミームトーキョーの一員として掲げる目標について、一言ずついただけますか?

MITSUKI:アイドル界で収まらないで、もっとほかのアーティストさんともコラボしたり、ロックフェスみたいな大きいステージに立って、アイドル好きじゃない人にミームの良さを伝えたいです! アーティストをしてる人にも注目されるような集団になりたい。


MEW:ミームトーキョーは多分、何をしててもミームトーキョーっぽくなるんですよ。だから皆には好きなことをしてほしいな、と思います。誰にも縛られずに好きなことをしていった先が、きっとミームトーキョーの見える景色なので。皆が思うままに、好きなことをしながら成長していきたいです。

SAE:ミームトーキョーの音楽もメンバーも本当に良いから、早くより多くの人に知って欲しいです! あとは、個人的には誰かの人生に関われることがアイドルの魅力だと感じるので、自分たちもそういう存在でありたいなと思います。


NENE:東京ワンマンが終わったあと、実は皆で虹コンさん(虹のコンキスタドール)の武道館に行ったんです。武道館ってこんなに人が入るのかってびっくりしました…!その時、一緒にいたRITOさんと「いつか皆で(武道館のステージに)行こうね」って話をしてました。SOLIちゃんも一緒に行こうね。だからこそまずは、6人でライブがしたいです。


SOLI:私もそれ言おうと思った!笑 取られちゃった。6人でのライブは絶対やりたいです。そのほかだと、タイアップが目標。タイアップが取れるか取れないかで、注目度もアイドルとしてできる仕事の幅も変わってくると思うので。6人でライブして、タイアップして、有名になりたいです。

* * *

歌って踊って、ファンを笑顔にする。いつもキラキラとした存在を放ち続ける。それが彼女たちの役割であり、求められている理想像である反面、「アイドルらしさ溢れる偶像のアイドル」に縋りすぎると無個性と呼ばれてしまう昨今のアイドルシーン。

そんな厳しいこの時代であくまでも「ミームらしさ」に拘り、妥協を許さない彼女たちの話を聞いて、その高いプロ意識に震えた。ヴォーカル、容姿、パフォーマンスと何一つ欠けていないにも関わらず、ミームトーキョーの目指す先はまだまだ遠く、そして6人が揃って同じ頂点を見つめている。何というアイドルに出逢ってしまったんだと嘆息しながら、この6人が織り成す世界をこの先も見ていたい、そう強く思わせる輝きに高揚感を覚えた。

予期せぬ有名グループの解散が続いたこの春。ミームトーキョーがファンに見せた力強い背中は「絶対にもっと広い世界で楽しいことをしよう」と言わんばかりの希望だった。スマホを開けば暗いニュースが続く昨今でも、色褪せた世界でただ一つ見えた極彩色の夜明けに引き摺り込まれる、そんな感覚がした。

ミームトーキョーが巻き起こす旋風はまだまだ収まるところを知らない。国境を超え、新しい人も、物も、文化も巻き込みながら、彼女たちの「ミームらしさ」はこの先も進化していくことだろう。

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ミームトーキョー

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すなくじら