遅延ゼロのリモート合奏!?「SYNCROOM」で仲間と音楽を楽しもう
「新型コロナウイルスの影響で、スタジオでの練習がなかなかできない…」というバンドマンの方々に朗報!
今回は、大手楽器メーカーのYAMAHA(ヤマハ)が先日公開した、快適なオンライン・セッションができる無料アプリ「SYNCROOM(シンクルーム)」についてご紹介します。
SYNCROOMは、遠隔地で演奏する際に生じるタイムラグを最低限に抑え、いつでも、どこでもバンド仲間と演奏ができる…そんな夢のようなアプリなんです。
「SYNCROOM」って一体どんなアプリ?
「SYNCROOM」のコンセプトは下記の通り。
‘‘ネットワークの「音の遅れ」による ストレスを減らした演奏アプリ。
遠く離れている人たちと気軽に音楽を愉しもう。’’--「SYNCROOM」公式サイトより
オンライン・セッションやオンライン・レッスンをする際に、演者の皆さんにとって1番のネックになるのが、音のレイテンシー(遅延)、いわゆる「タイムラグ」。オンライン上でバンド演奏や仲間内で合奏をする時に音がジャストに聴こえていないと、個々の演奏にズレが生じてしまい、上手く音を合わせることができないのです。
そのズレを解消するため、大手楽器メーカーのヤマハは、独自の技術によって遠隔地間でも違和感なくセッションができるSYNCROOMをリリースしました(演奏する場所の通信環境により、多少のズレが生じる場合もあるようです)。
さらにSYNCROOMには「ルーム」という概念があり、1度の演奏で5人まで参加することができます。それに加え、「ルーム」同士をくっつけてしまうこともでき、最大10人まで拡張することも可能なんです!
遠隔地にいながら、まるで全員がスタジオの一室にいるかのような体験ができる。まさに夢のようなアプリなのです。
「SYNCROOM」を使いこなして、リモート合奏を楽しもう
「SYNCROOM」の使い方の流れを簡単にご紹介します。

これが「ルーム」と呼ばれる画面です。ここに「ルーム名」と「パスワード」を設定して自分たちだけのルームを作成し、セッションしたい相手にURLをメールやメッセージで送信するだけで、簡単に遠隔地間での演奏を開始できます。
バンド練習など、仲間内だけで演奏をしたい場合は「非公開」にチェックを入れましょう。ルームを「公開」にした場合は、同じSYNCROOMを使っているメンバーとのセッションも可能。簡単に画面の向こう側にいる相手と演奏ができるため、個人での演奏に少し物足りなさを感じている人も充実した音楽ライフを楽しめます。
こちらはSYNCROOMの公式プレイヤーズサイト。以下の「ルーム一覧」から公開設定がされているルームに入ることで、画面の向こう側の相手とセッションを開始できる、という仕組みになっています。

今後「SYNCROOM」が音楽シーンに浸透するようになれば、バンドメンバー同士でスタジオに入ったあと、「ギターとベースのユニゾン部分だけもうちょっと詰めたいから、◯時にSYNCROOMのルーム公開ね!」とか、事前にTwitterやFacebook上で演奏する仲間を募り、「土曜日の◯時にセッションしよう!」などの約束を取り付けることも増えそうな予感。
非常に画期的な音楽アプリになること間違いなしですね!
さらに、相手同士の映像も欲しい場合は、SkypeやZOOM等の映像系アプリを使っての複合技もできます(映像系アプリを複合して使う場合は、両方のアプリの音が干渉してハウリングするため、インプットとアウトプットのボリュームをゼロにして使うのがコツです)。
学生時代に夢見ていたことがインターネットの進化で実現していく…なんて素晴らしいことでしょう。
ちなみに楽器屋視点での話をしておくと、オンラインでセッションをするのならば、オーディオインターフェイスやヘッドホンも用意しておいた方が良さそうです(そのあたりはまた別の機会に)。