私を構成する9枚【寄稿/立石編】

私を構成する9枚【寄稿/立石編】

#私を構成する9枚--その文言通り自身の音楽遍歴を語る上では決して切り離せない音楽作品を9枚選ぶハッシュタグ。musitでは書き手自身を掘り下げるべく個人の音楽的嗜好に迫る企画としてお送りしている。

アーティストからリスナーに音楽が手渡される。その過程で物語が生まれ、同じ作品でも受け手の数だけドラマがある。そういった「音楽は個人史である」という側面を、より読者の皆様に広く共有し楽しんでいただきたいという思いから、本企画の寄稿を募集。今回はその公募分から掲載する。選出した9枚の中から、特に思い入れの強い3枚について語っていただいた。

* * *

My Chemical Romance『The Black Parade』(2006)

【私を音楽の世界へ引きずり込んだ元凶】きっかけは高1の夏休み、部活も夏期補講もサボって行ったアメリカ留学です。ホームステイ先には同い年のエモ好きなホストシスターがいて、私が帰国する際にこのアルバム(留学中よく2人で聴いていました)をプレゼントしてくれました。帰国後私はマイケミにかなりハマり、毎日このアルバムを聴いていました。ある日彼らの代表曲のMVに「これは2000年代のボヘミアン・ラプソディだ」というコメントを発見。「ボヘミアン・ラプソディ」を知らなかった私は速攻調べ、クイーンを知り、レッド・ツェッペリンを知り、(中略)ロックとは何たるかを追い求めるようになり、今(26歳)に至ります。

The Beatles『Beatles For Sale』(1964)

【すべての音楽はビートルズに通ずる】アメリカから帰国してからというもの、様々なバンドを聴いてはWikiを読み漁るのが趣味になりました。そしてあることに気が付きます。好きなバンドの元を辿ると、必ずビートルズに行き着くことに。その瞬間チャリをかっ飛ばしてツタヤへ行き、ビートルズのアルバムを一気に借りました。それからはマイケミなんかそっちのけでビートルズに狂うようになりますが、今も昔も1番好きなのがこのアルバムです。特に1曲目! 世界を虜にした彼らが、浮気される話を書くなんて、何とも胸が締め付けられる感じがしますし、韻の踏み方、楽器陣の緩急ある演奏、感情を絞り出すような歌声…全てが最高です。ちなみにビートルズが好きすぎて、大学時代イギリスへ行くことになります。

Oasis『Definitely Maybe』(1994)

【私の永遠のロックスター】Wiki漁りの次は、中古CD集めが趣味になった高1の冬。ビートルズが大好きだった私がオアシスに辿り着かない訳がなく、オアシスのアルバムは全て集めました。今でも彼らの曲を聴く度に、やっぱりロックは「短気」でなくちゃ、と思います。クラッシュやドクター・フィールグッドなど、辺りかまわず衝突するような「怒っている」ギターも大好きなのですが、オアシスはただ怒ってるだけじゃなくて、そこに美しさと知性を感じます。大衆の気持ちを歌ったアーティストも良いですが、やはり私は個と社会の摩擦を歌った、ロックらしいロックが好きです。そんな彼らが歌うこの1曲目は何度聴いても胸が熱くなります。

* * *

◯執筆=立石
Twitter:@londoninu

musit編集部