【WorkFromHome】在宅ワークの背中を押す8つの音楽(仲川ドイツ編)

【WorkFromHome】在宅ワークの背中を押す8つの音楽(仲川ドイツ編)

緊急事態宣言が発令され在宅勤務に切り替わってからというものの、以前のように身が入らない、という人も多いのではないでしょうか。また、チームメイトと画面越しに話すことはあれど、やはりどこかで心に穴が空いたような孤独感に苛まれてしまったり。

そこで今回musitでは、在宅勤務に励むあなたを応援するBGMを各ライター陣がセレクトし、「背中を押す◯つの音楽」と称して担当ライターのレコメンドと共にお届け。「明けない夜はない」と信じながら、明日もあなたがいつもの調子で仕事に取り組める楽曲を中心に紹介していきます。

第1回目は、酒と音楽をこよなく愛するライター・仲川ドイツによる8曲。

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私の考えるWorkFromHomeに最適なBGMの条件

多くの方が漠然と「集中するための音楽」を求めると思います。でもよほど集中力を削ぐような強烈なものでない限り、集中するかしないかは音楽ではなくあなた次第。それよりも仕事が行き詰まった時に、ふと音楽に意識を移す→ストレンジな音で脳が解される→柔軟な発想! これがベストだと私は考えます。

だってこの文章を書いている私が今まさにその状態だから。

そして柔軟になりすぎた私の脳味噌が導き出したWFH用BGMのテーマがこれだ!

「異国のAM放送局」

まるで電波の亡霊のように、深夜の風に乗って紛れ込んでくる。どこの国か、過去が未来かも分からない、遠い大陸のミュージック・プログラム。西洋の音楽構造ではない曲を中心にセレクトしました。

それでは収録曲を紹介していきます。

①CZUKAY, WOBBLE, LIEBEZEIT「Full Circle R.P.S.(No.7)」

ドイツのロック・バンド、CANのメンバーであるホルガー・シューカイとヤキ・リーベツァイト、元Public Image Ltdのベーシスト、ジャー・ウォブルによるアルバム『Full Circle』からの1曲

中東音楽の影響下にある上物に、ダブマナーのベース、ヤキの空気のように軽いドラム(エアリズム!)。軽やかに仕事をスタートできます。

②Daniel Ash「Sweet Little Liar」

イギリスのポストパンクバンド・ Bauhausのギタリスト、ダニエル・アッシュのソロ作品『COMING DOWN』より。

バウハウス後期〜ラブ・アンド・ロケッツで通底するサイケなギターロックをトロピカルなリズム&アレンジで料理。リバーヴ深めの曲は歌詞も気にならなくてよし。

③Autechre「y7」

IDM(Intelligent Digital Music)テクノユニット・オウテカ(Autechre)のアルバム『Move of Ten』より。
彼らや同じくIDMテクノのLFOを聴くと、ゲーム『ボンバーマン』を思い出す90年代ゲーム少年&少女も多いはず(特に『スーパーボンバーマン2』)。

仕事もゲーム感覚で楽しくやれたらいいのにね。

④蓮沼執太&U-zhaan「Green Gold Grey feat.Arto Lindsay

多方面で活動する音楽家・蓮沼執太とタブラ奏者・U-zhaanによる共作『2 Tone』。歌とギターでアメリカのミュージシャン/プロデューサー、アート・リンゼイが参加。

ぼそぼそと喋るようなボーカルと117番(時報)のようなタブラのリズム。そろそろおやつ休憩でもいいのでは?

⑤The Slits「FM」

イギリスのパンク/レゲエバンド、the slitsの1stアルバムより。10代中盤の少女達の奔放さがキラキラ輝いて見えるよう。ドラムはスージー・アンド・ザ・バンシーズのバッジー。

若いっていいなぁ。もう少し仕事頑張ろう。

⑥細野 晴臣&イエロー・マジック・バンド「シャンバラ通信」

細野晴臣のトロピカル3部作のラスト『はらいそ』の中の1曲。シャンバラとは『時輪タントラ』に説かれる伝説上の仏教王国。ざっくり言うと中央アジアのどこかにあると言われる理想郷(ユートピア)。

「あー、理想郷に行きてえなー」とか言わずに仕事を続けましょう。

⑦Phew「浜辺の歌」

大阪出身の音楽家・Phewの『ニューワールド』収録曲。林古渓作詞、成田為三作曲のこの曲は、音楽の授業などで聴いたことがある方も多いでしょう。島崎藤村作詞、大中寅二作曲の「椰子の実」と並んで私が好きな歌曲です。

「あー、海を見に行きてえなー」とか言わずに仕事を続けましょう。

⑧Arto Lindsay「PELE DE PERTO」

アルバム『CUIDADO MADAME』より。ノンチューニング奏法(!)のノイズ・ギタリストとしてキャリアをスタートした彼は、今やボサノヴァの大家。そんな彼が送り出した現在進行形の最先端ポップス。アルバム全編がSF映画の中のブラジルそっくりな架空の国で流れる大衆音楽というイメージ。

あーもうダメだ、珈琲飲もう。

いかがでしたか?

え?むしろ外に出たくなった?

甘えるな!!

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Playlist

仲川ドイツ