初心者のためのシューゲイズ講座 【Slowdive 後編】

初心者のためのシューゲイズ講座 【Slowdive 後編】

こんにちは。三度の飯より靴を見る、おすしたべいこです。

今回は前編に続いて、Slowdiveの後編をお送りします。

彼らは『Pygmalion』のリリース後に解散しますが、2014年に再結成。2017年、遂に22年ぶりとなる新作をリリースしました。

 

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バンドのイメージを刷新するセルフ・タイトル作『Slowdive』(2017)

『Slowdive』ジャケット

復活作となったアルバムは、その名も『Slowdive』。彼らのデビューEPもセルフ・タイトルでしたが、長い時を経てもう一度作品に冠する日が来ようとは。本作に対する彼らの並々ならぬ自信を感じます。

実際内容も素晴らしく、Slowdiveならではの幻想性を帯びた美しいサウンドを展開しています。その心地良さは、身を委ねているとたちまち眠りに落ちてしまいそうなほど。サウンドのクオリティの高さから、シーンのオリジネイターならではの貫禄が滲み出ています。

また、シューゲイザーやアンビエントといった、これまでの彼らを形作ってきた要素がバランス良く配合された本作は、自身のキャリアを総括するかのようであり、結果「入門盤」としても申し分ないサウンドに仕上がっています。

まさに現代のサウンド・プロダクションで自身をアップデートした意欲作であり、そういった意味でも文字通り名刺代わりとなる、キャリア史上最高傑作と言って差し支えないのではないでしょうか。

収録曲”Sugar for the Pill”のMV。
全てを悟ったかのように清閑なサウンドは、まさにSlowdiveがSlowdiveたる由縁。ヴィジュアル面からも自身のイメージを刷新するかのような映像美は、アルバムのジャケットにも使用された1957年のアニメ映画『Heaven and Earth Magic』からインスパイアされたもの。

KEXPで収録曲”Star Roving”を演奏した際の映像。
深くリバーブのかかったギターとコーラスの美しさに酔いしれます。

 

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さて、いかがでしたでしょうか。これまで全6回に渡り、My Bloody Valentine、Ride、Slowdiveについて紹介してきました。これからシューゲイザーを聴くみなさんの参考になっていれば幸いです。

この不定期連載はここで一旦終了…と思っていたのですが、どうも書き足りない部分があるので、もう少し続けようと思います。これまでの代表的な3バンドから少し踏み込んで、同時代に活躍したシューゲイザー・バンドたちを数回に分けて紹介していく予定です。よろしければ、この先もお付き合いください!

おすしたべいこ