ヘヴィメタルとクラフトビールの世界樹──YGGDRASIL BREWING
メタルヘッズ要注目!
今回は、重金属濃度高めな音楽が流れるビアパブ、YGGDRASIL BREWING(イグドラジル・ブルーイング)をご紹介します。

取材/写真/執筆=仲川ドイツ
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YGGDRASIL BREWINGはこんなお店

YGGDRASIL BREWINGはJR平塚駅南口から徒歩10分。2018年10月にオープンした、クラフトビールの醸造施設が併設されているビアパブです。「YGGDRASIL(イグドラジル)」とは、北欧神話の宇宙観の中に登場する、「世界樹」「宇宙樹」と呼ばれる一本の樹を意味しています。

オーナーのダビドさんはフランス出身。YGGDRASIL BREWINGの経営と並行して、海外バンドのプロモーターや、日本のバンドがドイツのフェスに出演する際のマネジメント業務をしています。そしてなんといってもヘヴィメタル狂!!
内装もまるでロック・バー。もちろん流れる音楽もヘヴィメタル!

気になるビールは「HEAVY OR LIGHT?」
YGGDRASIL BREWINGでは造られたクラフトビールがそのお店で飲めるということで、どんなビールが飲めるのか気になりますよね。
ヘヴィメタルのイメージから、ホップのフレーバーがゴリゴリ利いていて重たいテイストのビールが多いのかと思いきや…。当日のラインナップは軽めのテイストで、比較的アルコール度数も低めのビールがほとんど。

ダビドさんにその理由を伺うと、「ミュージシャンがライブを終えてから飲みたくなるようなセッション系(軽めのタイプ)がうちのスタイルだよ」とのこと。ごく稀に飲みごたえあるIPAなどのビールを限定で造ることもあるけれど、基本は飲み疲れずに、何杯も飲みたくなる味わいのビールが中心。
通りで取材中なのに、なぜかたくさんビールを飲んでしまっているわけだ。

取材に伺った日は、ダビドさんいわく「フランス人の朝食」という自家製のシードルもラインナップに。うっすら濁った見た目の通り、りんごの風味はしっかりあるけれど、意外なほど辛口。こんなにもゴクゴク飲みたくなるシードルは初めてでした。美味しかった!
ホップのフレーバーを極端に強調したIPAや、奇抜なスパイスやフルーツを使ったハイブリッドなスタイルが注目されることが多い昨今のクラフトビール業界の中では、ちょっぴり地味なスタイルかもしれません。けれど「店内で流れる音楽や、仲間との会話とビールの相性の良さを楽しんでほしい」というダビドさんの優しさを表現した、こだわりの詰まったスタイルなんです。
テイクアウトもOK!地元に愛されるビアパブ

今回、お店に伺って特に感動したのは、地元の方々のクラフトビール愛、またイグドラジル愛が深いこと!
ビール樽の集荷にきた配送業者のお兄さんも「あのビールはどうなりました? 完成したら飲みにきますね!」と声を掛けていたり、打ち合わせに来た冷蔵庫メーカーの方が帰りがけにボトルビールをテイクアウトしていたり。
近所にこんな良いお店があることが心底羨ましいです。
湘南生まれ、ヘヴィメタル育ち

ヘヴィメタルが流れる…と書くと少々気後れする人もいるかもしれませんが、実際にはメタルファンではないご近所の方にも愛されるお店。例えるなら近所のメタル好きのお兄さんの部屋に遊びに行ったような、アットホームな空気感。ゆったりとした時間が過ごすもよし、ダビドさんと熱いメタルトークを愉しむもよし。
あなたも是非「湘南生まれ、ヘヴィメタル育ち」の美味しいクラフトビールを飲みに行ってみてはいかが?
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YGGDRASIL BREWING

・所在地:〒254-0806 神奈川県平塚市夕陽ヶ丘44-7
・shopify:https://yggdrasil-brewing.myshopify.com/
・Instagram:https://www.instagram.com/yggdrasilbrewing/
仲川ドイツ
