【実録!】激安カートリッジとヘッドシェルでジャンク品のターンテーブルを復活させてみた。

【実録!】激安カートリッジとヘッドシェルでジャンク品のターンテーブルを復活させてみた。

どうも、酒屋勤務の仲川です。突然ですが、我が家のレコードプレーヤーが調子悪いんです。でも酒ばかり飲んでいるので、まともに買い換えるお金がない。

ということで今回は、なるべくお金を掛けずにレコードプレーヤーを買い換えるお話。

ベルトドライブ? ダイレクトドライブ?

これまで私は「AUDIO TECHNICA / AT-PL30」という、ベルトドライブ方式のレコードプレーヤーを10数年使ってきました。購入当時は新品で7,000円代後半と比較的安価で…というより、低価格帯の商品がほとんどなかったためこちらを購入しました。低価格と言えど故障もせず、音質もそこそこなので不満なく使っていました。

しかし、数年前から好奇心旺盛な子供たちや猫に幾度となくいたずらされ、どこかが軽く壊れたらしく、たまに誤作動を起こすように…。買い換えたい! しかもどうせならレコードプレーヤーのもう一つの選択肢、「ダイレクトドライブ方式」を使ってみたい!

そもそも「ベルトドライブ方式」と「ダイレクトドライブ方式」とは?という方に向けて簡潔に説明すると…

ベルトドライブ方式

レコードを置く回転盤とモーターが別々になっていて、ベルトで繋ぐのでシンプル。またベルトがモーターの振動を吸収するため、振動の少ない非常に滑らかな回転が特徴。ベルトドライブ方式は回転が滑らかな反面、モーターと回転盤に距離があり、ワウフラッターという回転ムラが起こるところが欠点。

ダイレクトドライブ方式

‘‘モーターの軸に直接、レコードを置く回転盤を取り付けたものです。ダイレクトドライブ方式は、回転ムラが大変少なく動作が安定しているのが特徴です。’’https://ag-skin.com/daily/skinblog.cgi?mode=2&sn=5475より引用)

それぞれに長所/短所はありますが、私はただ単に自宅で一度はダイレクトドライブを使って音質の違いを感じてみたかった、というのが今回買い替えに至った大きな理由です(自宅以外なら、借り物ですがDJの時にダイレクトドライブは使っています)。

しかし新品で買うとなると、一般的にダイレクトドライブは今使っている機種より断然高価。いや、待てよ? いつもの青と黄色の店に中古が、しかも安価なやつがゴロゴロ転がっているではないか!

意識低い系音楽マニアの聖地、HARD-OFFへ

ということで、青と黄色のお店にやってきました。どこのHARD-OFFもオーディオのジャンクコーナーって薄暗い気がします。

再生は問題ないけど重要なパーツがないジャンクなやつ!

蓋は少し汚いですが、本体はそこそこ綺麗で状態良し。1975年頃発売で当時の価格は45,000円だったそうです。これは安いのか高いのか。これに決めた。

しかしコイツを復活させるには、以下のパーツを買う必要があります。

  • ヘッドシェル
  • カートリッジ(レコード針)

…これは結局高くついちゃうパターンじゃないのか?神様! 仏様! Amazon様!

いやはや、すごい時代だ。Amazonはなんでもありますね。

でもこれ、ortofonのシェルはともかく、Yibuyなんて聞いたことのないメーカーのカートリッジで大丈夫かな? ネットにも取り付けレビューの記事がない。大手メーカーと比べるとかなり安価だし、取り付けできるか、ちゃんと音が出るのか少し不安。

しかし結果から言うと、オーディオの専門知識がなくても意外と簡単に取り付けできちゃいました。

Amazonからヘッドシェルとカートリッジが届きました

ということで注文していた品が到着。包装はどちらもしっかりしてます。

取り付けるにあたって必要最低限の工具はこちら(全て100均で購入)。

  • ラジオペンチ
  • マイナスドライバー(精密ドライバーセットの小さめサイズ)
  • ノギス

まず最初に、ヘッドシェルのリード線をカートリッジの端子に取り付けます。


ちゃんとしたヘッドシェルには説明書が付属していて然りだそうですが、安価な「ortofon SH-4」には付いてません。4本のリード線、どこに差すのよ?

ということで、早速一番の山場が到来!

カートリッジをヘッドシェルに取り付ける

カートリッジからの電気信号をヘッドシェルに伝える「リード線」。リード線はヘッドシェルに付属していて、全部で5本あります。それぞれの役割は以下。

・L / R / EL(アース線) / ER(アース線)

一応申し上げると私はオーディオの知識は乏しいので、取り付け方はネット上の様々なサイトを参考にしながら作業を進めていて、まずはじめにこの点で「マジかよ!?」となりました。

左上のリード線をカートリッジの左上の端子、右上を右上端子に挿せばいいわけじゃないんです!

5色に分かれた「ortofon SH-4」のリード線の役割はこちら。

・白:L / 赤:R / 青:EL / 緑:ER

Yibuyフォノカートリッジ側端子は「+」となっている方(上部)がL・R、下部がそれぞれアース線のL・Rとなる。ということは左右でリード線をクロスさせて取り付けなければなりません。取扱説明書はありませんし、ortofonのサイト上にも各リード線の極性について説明はないので、ここを調べるのがちょっと苦労しました(あとからAmazonの商品ページに極性が記載されていることに気付きました。またヘッドシェル、カートリッジをortofonで揃えた場合、カートリッジ端子側も同様に色分けされているので簡単だそうです)。

取り付けは端子を曲げないよう、ラジオペンチを使って慎重に。

端子、リード線どちらの問題か分かりませんが1ヶ所が非常に挿しにくく、力で捻じ込む形となり、壊れそうで怖かったです。ここらへんは安いなりのクオリティなんだな。

左右にクロスしたリード線を整えるとこんな感じ。

次にネジを使ってカートリッジをヘッドシェルに固定。ヘッドシェル、カートリッジの両方に固定用のネジが付属されてましたが、今回はより精度の高かったヘッドシェル付属のネジを使いました。

写真では上下逆ですが、シェルの上側からネジを入れてワッシャー、ナットで固定。このあと左右の位置を合わせるので緩めに仮留めします。カートリッジの固定位置はレコードプレーヤーごとにヘッドシェルを取り付けるアーム部分の長さが異なっているので、プレーヤーごとにアーム先端からカートリッジを固定するベストな距離が違ってきます。

プレーヤーの取扱説明書に適正な距離が書いてあるそうですが、取扱説明書がないので、基本(らしい)ヘッドシェルとツラ合わせにしました。

ノギスで先端からの距離を左右で合わせて慎重に固定します。

ペンチでナットを押さえながらしっかりネジを締めて…。

ヘッドシェルの端子をアームの先端にブスッと挿して、とりあえず完成!

アンプに繋いで音を出す

プレーヤーのフォノ端子をアンプに繋ぎます。

ここで1つ注意。今回購入したレコードプレーヤー「PIONEER PL-1250S」は、フォノイコライザーという機能が内蔵されていないタイプのターンテーブル。そのようなプレーヤーから出力される電気信号は非常に小さいので、別途フォノイコライザーを用意する必要があります。我が家で使用している「Marantz PM4400」というプリメインアンプは、フォノイコライザーを内蔵してました。

しかし、フォノイコライザーも廉価なものが出回っているので安心。これをプレーヤーとアンプの間に挟んで信号を増幅します。

プレーヤーから出ているLR、そして必ずアース線(GND)をアンプ側に取り付けます。

アームのウエイトバランスを取り、針圧をYibuyフォノカートリッジ推奨値の「2」に合わせ、同様にAnti Skatingも「2」とします(これも説明書の付属がないのでわかりづらいですが商品ページに記載ありました。好みによりますが、1.5〜2.5が妥当だそうです)。

とりあえずこれで音を出してみます。

レコードに針を落としてみると感動!

元ちとせ『元唄幽玄』で試聴開始。『奄美シマ唄』というアルバムのREMIX盤なのですが、Ras GやTim Hecker、坂本慎太郎(!)などリミキサー陣がヤバい。当然内容もヤバい。

40年前の機種と思えない安定したモーターの回転。実際には分かりませんが、アームの重さ、そして針圧を設定できる分、以前の機種より音に粘りが出たような気がします。

最後に

本当はここから正確にトーンアームのウエイトバランスを調整したり、オーバーハングゲージなるものを使ってカートリッジの位置の調整をすることで安定して良い音で視聴できるようです。ああ良かった。

今回は総額6,235円(税込)でダイレクトドライブ式レコードプレーヤーを手に入れることができて、出音自体も非常に満足のいくものでした。

ジャンク品の入手なので自己責任とはなりますが、試してみる価値はあると言えます。

それではまた。

仲川ドイツ