ラブソングだと思ってた瑛人「香水」の歌詞を全部読んだら完全にヤバかった

ラブソングだと思ってた瑛人「香水」の歌詞を全部読んだら完全にヤバかった

こんにちは。中澤星児です。

J-POPのヒットチャートには疎い私ですが、近頃いつの間にかサビのメロディーを口ずさんでしまっているJ-POPがあります。

瑛人さんの「香水」です。

なぜ知っているのか自分でも分かりません。でも、ぼんやりサビだけは歌える。気づけば口から漏れるメロディーに「ブームってこういうものだなあ」と思い知らされました。

そして、サビを知れば、ほかの部分も知りたくなるのが人情です。というわけで「香水」の歌詞を全部読んでみた所……思てたんと違うー!

瑛人「香水」に対する私のイメージ

まず、私が知っていたメロディーと歌詞は以下の部分のみです。

“別に君を求めてないけど 横にいられると思い出す
君のドルチェ&ガッバーナの その香水のせいだよ ”

なんとなく想像したのは20代くらいの男女の恋愛。でも、初々しい感じではなくアンニュイなラブソングなのかなー。‘‘別に君を求めてないけど’’とか言っちゃってるし。

で、彼女が着けている香水はドルガバ。ラグジュアリーブランドのドルガバ。マドンナとかブラッド・ピットとかクリスティアーノ・ロナウドとか北川景子が愛用しているドルガバ。ダイソーでもセリアでもなく、ドルガバ。ウェーイ! ドルガバドルガバ。思わず連呼してしまいましたが他意はありません。

瑛人は付き合ってた当時でも思い出してるのかな? しかし、このサビが、最初から歌詞を読むと、完全にヤバいんです。

Aメロで衝撃の事実判明

ヤバイ状況は出だしの歌詞から既に開始されています。ひょっとしたら歌詞を全部読んだ人の中には、ピンときた人もいるかもしれません。そんな「香水」の出だしの歌詞は以下の通り。

“夜中にいきなりさ いつ空いてるのってLINE
君とはもう3年くらい会ってないのにどうしたの? ”

彼女からの連絡で瑛人は昔のことを思い出す訳ですが、ちょっと落ち着きたまえ。3年くらい会ってない人からの突然の連絡。しかも、ジャブなしでいきなり「いつ空いてるの」ってかなり強引に会う約束を取り付けようとしています。焦りが垣間見えますね。こんなの普通に考えたらアレしかないでしょ。

そう、ネットワーク・ビジネスです。

昭和生まれなら社会に出た時に同じようなことを経験した人も多いはず。もちろん、私も同じ経験をしています。何しろ、社会人に向けて「昔の友達からの久しぶりの連絡はマルチか宗教と思え」という言葉があったくらいですから。

今はどうか分かりませんが、ネットワーク・ビジネスがなくなった訳ではありませんから、カモられたくない人は注意するに越したことはないでしょう。相手の目的がハッキリしない以上、まともな社会人ならスルーすべき案件です。それか、どうしても気になるのであれば、まずはLINEで用事の詳細を細かく聞く。しかし、Bメロには以下の言葉が続きます。

“でも見てよ今の僕を ”

え? 詳細聞かずに即返してない? っていうかこのBメロ、呼び出されたファミレスか喫茶店にチャリで爆走しながら歌ってない?

あかんあかんあかん! 瑛人逃げろー!! それは罠だァァァアアア!!

しかし、続く言葉はさらに衝撃! なんと瑛人もただの良い人ではないのです。

Bメロでも衝撃の事実判明

そこに続く言葉が以下になります。瑛人曰く今の自分ですね。

“クズになった僕を ”

自分で明確に「クズになった」と言い切れるのってどんな時でしょう。そりゃあ自分で良い人と言い切れる人は少ないでしょうけど、「クズになった」という言葉には「普通→クズ」へのボーダーラインを超えてしまった並々ならぬ事件の存在を感じさせます。

もし、自分だったら人殺しか詐欺レベルの法に触れることをしないと、明確に「クズになった」という実感はないと思います。なぜなら、元々褒められた人間でもないから。でも、人間なんて誰しもが自意識はそんなもんでしょう。さておき、そんな不穏な歌詞の次に来る言葉が以下。

“人を傷つけてまた泣かせても何も感じ取れなくてさ ”

え……瑛人何したん? 大の大人が泣くほど傷つくって相当のことじゃないでしょうか。しかも、これ瑛人の前で泣いてますよね。

想像してみてください。「何されたら人前で泣き崩れるかな?」と。私の場合、100万くらい騙し取られたらガチで泣き崩れるかもしれません。しかし、瑛人が詐欺を働いたとすると、目の前で泣き崩れるというのは不自然です。被害者が気付く頃には詐欺師は姿を消しているものだからです。

そこでこう考えるとどうでしょう? 詐欺の被害者が闇金で借金をし、取り立てに来たのが瑛人だとしたら……? 取り立ての度に泣き喚き、縋り付き、なんとか支払いから逃がれようとする債務者。

涙ながらに情に訴えかけることも言います。最初は、債務者の境遇に共感し、心を痛めていた瑛人ですが、生活のため続けていくうちに、「仕事」として処理する術を覚えます。徐々に何も感じなくなる心。こんな自分になるなんてあの頃は思ってもみなかった。彼女と付き合っていた頃は……。

クズになったなオレ。

サビ直前の‘‘人を傷つけてまた泣かせても何も感じ取れなくてさ’’が非常に響きます。ただし、ここで疑問なのが「人を傷つけて」という言葉。当事者感があるのですが、債務者に借金を負わせたのは詐欺師であって闇金の取立人である瑛人ではありません。実はこの言葉遣いの謎は2番で解けます。

2番でも衝撃の事実判明

さて、ここまで読めば皆さんにもサビの状況が分かるはず。香水の匂いが分かるくらい近くにいるということなので、完全にファミレスか喫茶店で向かい合ってますね。闇金の取立人とのネットワーク・ビジネスが。歌舞伎町のルノアールかな?

そして、2番では彼女がタバコを吸うようになっていることが判明します。あの頃と変わった彼女を感じさせる歌詞ですが、まあ、大学生の時にドルガバの香水を着けてた人が、社会人になってネットワーク・ビジネスに手を染めた経緯を想像すればタバコくらい吸いますわ。一方、瑛人はと言うと……。

“人に嘘ついて軽蔑されて涙ひとつも出なくてさ ”

そう、これが前述の謎「人を傷つけて」の真相。瑛人は嘘をついて債務者を傷つけている。そして、債務者が傷ついたのは詐欺。つまり、詐欺師の裏で全ての糸を引いていたのは瑛人だったのです!!!!

詐欺師を使い闇金に落とした上で金を再び搾り取る。ここまで来れば確かにクズ。自分で「クズになった」と言い切ることにもより筋が通るというものです。

恐るべき社会の裏側。むしろ、逃げるべきは彼女でした。まるでウシジマくんでも読んでいるような歌詞ではありませんか。

“別に君をまた好きになるくらい君は素敵な人だよ
でもまた同じことの繰り返しって
僕がフラれるんだ ”

--その後、彼女がどうなったかは誰も知らない。

中澤 星児