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【編集部便り】青春にはハードコア・パンクがつきもの──吉本蜂矢先生へ愛を込めて

By竹下力

musit編集部と所属ライターが不定期で更新するコラム・雑談・近況報告。ライターのプライベートや編集部の裏側が見えたり、見えなかったり…。

青春にはハードコア・パンクがつきもの──吉本蜂矢先生へ愛を込めて

◯文=竹下力

今週の「編集部便り」を担当する、竹下力です。暑中お見舞い申し上げます。

1990年代半ばをティーンとして過ごした私にとって、吉本蜂矢さんの漫画『デビューマン』は、その時代の思春期の子供たちの「あるある」が詰め込まれていて大好きです。男子高校生、富里豊(トビ)、千代田アカネ(千代彦)、旭末広(アサヒ)が、共同生活を送りながら、ひたすら青春を謳歌し、女の子を野獣のように求めるアホ臭さ満載の物語ですが、今でも爆笑できます。

その漫画には、あぶらだこやthe原爆オナニーズというバンド名が登場しますが、10代の私たちは背伸びをして聴いておりました。それはやがて峯田和伸さん率いるGOING STEADYの「童貞ソー・ヤング」に繋がり、童貞こじらせ男子が多数生まれたことは確実です。

ちなみに、先の2組の必聴アルバムはたくさんありますが、サブスクリプションで聴けます。あぶらだこの『あぶらだこ(青盤)』はオススメです。本当に青臭かったなぁ。

それ以上に、吉本蜂矢さんは寡作な方で、ここしばらく新刊が出ていないので、新しい青春クソッタレ野郎どものお話を期待しながら暑い夏を乗り切っている毎日です。

編集部・對馬より

少し前ですが『musit store』なるものがオープンしまして、ひとまずZINEなんかをいくつか取り揃えておりますので、とりあえず冷やかしでも良いので覗いてもらえると嬉しかったりします。

https://store.musit.net/

ZINEと言えば、昨年musitから発行した『(W)AVE』のVol.2を絶賛制作中なのと(Vol.1はスピッツ特集なので良かったら買ってください)、對馬個人としては主宰しているメディア『Sleep like a pillow』で『new you』というZINEを出しました。また、『pygmalion』というZINEも並行して準備を進めております。

https://www.sleep-like-a-pillow.com/zine/

『new you』は日本のシューゲイザー/ドリームポップにフォーカスした内容です。が、まずデザインがめちゃくちゃ良いので、普段シューゲイザーを聴かない人にも是非手に取っていただきたいです。これからいろんなレーベルや店舗に置かれると思うので、見かけたらチェックしてみてください。たのんます!

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竹下力

1978年6月27日生まれ、静岡県浜松市出身。出版社勤務を経て演劇・音楽系フリーライターに。90年代半ばに『MTV japan』に出会い音楽に目覚める。オアシス、ブラー、レディオヘッド、サウンドガーデンやスマッシング・パンプキンズとブリット・ポップやオルタナティヴ・ロックに洗礼を受け、インダストリアル・ロックにハマり、NINE INCH NAILSの虜になる。BOREDOMSのEYEと七尾旅人がマイヒーロー。

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