【金曜日の編集部】2021年11月26日

【金曜日の編集部】2021年11月26日

musit編集部による今週の振り返り。フライデー・ナイトに繰り広げる内省以上/酔いどれ未満。

PLAYBACK

編集部・對馬より

ひたすら制作を進めてきたZINE『(W)AVE』の初回号(Vol.1)が、ついに完成を迎えました!

──マジで終わらないかと思った。

ひとまず数ヶ月間の戦いが終わりました。とはいえ、実際のところは入稿(=印刷に出した段階)が完了したのであって、現物が届くのは来週あたりになります。ただ、実は既に1冊だけ試しに刷ったプロトタイプが手元にありまして。これが想像していたよりもなかなか良い感じに仕上がっていたので、最終調整を施した完成版はもっと良くなると思います。

完全に未経験からスタートした今回のZINE企画。制作に関するノウハウやデザインの見識はもちろん、制作用のソフトの使い方すらまともに知らない状態から、よく完成まで漕ぎ着けたな……と我ながら感じます。もちろん紆余曲折はありましたが、得られたものも多かったです。日常的にデザインへ目を向けるようになりました。

まずはその成果を皆さんにも見ていただきたいと思います。販売開始日など、続報を気にかけてもらえると嬉しいです。よろしくお願いします。

WEEKLY COLUMN

僕とレコード Vol.2

◯文=Goseki(Awesome &roid)

こんにちは。musitのライター、Gosekiです。前回は僕とレコードの出会いについて書きました。祖母からプレーヤーをもらい、初めてディスクユニオンでレコードを買ってから、僕はレコードに夢中です。その後、縁があり僕自身もお茶の水のディスクユニオンで21歳から28歳まで働いたのですが、今回は初めてディスクユニオンのお茶の水駅前店に行った日のことを書きたいと思います。

そもそも僕は、幼少期からお茶の水という街に縁がありました。僕は生まれつき目が悪く、検診のため定期的にお茶の水の大学病院に通っていたのです。最初の印象は「病院のある街」だけでしたが、成長するにつれてお茶の水という街は楽器屋が多く立ち並ぶ音楽街でもあることに気がつきました。

そして高校生になり、軽音楽部に入部した僕は色々と楽器屋を巡るうちにディスクユニオンを見つけたのです。その頃には既に祖母からレコードプレーヤーをもらいディガーの道を進んでいた僕は、迷わずディスクユニオンの扉を開けました。

店内に入ると、まずその広さに驚いたことをよく覚えています。何せ今まで行ったことがあるディスクユニオンは津田沼と千葉だけだったので、それに比べてお茶の水駅前店の広さは衝撃的でした。ただ、店内の雰囲気というか、埃っぽさ、独特の小汚さはやはりディスクユニオンで、当時は今ほどレコードの需要がなかったこともあり、お客さんも年配の方が多かった気がします。そんな雰囲気に気を取られて津田沼の時のようにディグったりできず、店内をなんとなくフラフラしていました。

その時、1人の店員に声をかけられたのです。

「何か探してるの?」

おそらく、明らかに不相応な年齢でふらついてる僕が目についたのでしょう。年齢は20代後半くらいの、メガネとボサボサの髪が特徴のお兄さんでした。僕は自分が最近レコードを集め始めたことと、店が広すぎてどこをどう見ればいいか分からない、ということを話しました。お兄さんは僕のような若造の話をちゃんと聞いて、おすすめを教えてくれました。

その時のレコードは、僕の人生を大きく変える2枚となりました。大瀧詠一の『LONG VACATION』と細野晴臣の『HOSONO HOUSE』です。当時は生粋のパンクキッズだった僕は正直ピンと来ませんでしたが、お兄さんの好意を受け取りたくて購入しました。確か2枚で1,000円しなかった気がします(当時は今よりもっと中古のレコードは安かった気がするなぁ)。その時買った2枚は今も持っていて、僕の大切なレコードです。

それから数年が経ち、まさか自分がその店で働くことになるとはその頃には思いもしませんでした。あの時おすすめを教えてくれたボサボサ頭のメガネのお兄さんが、実は未来の僕の姿だったのではないかと思えてなりません。

musit編集部